■〔映画鑑賞メモVol.10〕『Vフォー・ヴェンデッタ』(2005/ジェームズ・マクティーグ) |
こんにちは、ダーリン/Oh-Wellです。 さて、昨日(4/23)のエントリーで触れました、当夜に於ける映画鑑賞ですが、 結局、新宿に於いて、『Vフォー・ヴェンデッタ(2005/ジェームズ・マクティーグ)』〔◆IMDb◆Movie Walker〕の鑑賞と相為りました。 ![]() その「G・W公開映画」鑑賞一発目が、図らずも、本作と相為った訳でもあります。^^ *** 一方、今回は見送った『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』(2005/トミー・リー・ジョーンズ)な訳ですが、矢張り昨日のエントリー中でも触れましたように、4月28日をもって上映終了な訳ですから、GW前の仕事を心底/そこそこ^^頑張ってこなし、水曜か木曜の勤務後に妻と時間を合わせて駆けつけようと思っている次第です!(→◆『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』の鑑賞プチ・メモはこちら~! ![]() ◆◆『Vフォー・ヴェンデッタ』鑑賞メモ―その1(4/23初鑑賞) ******ネタバレ注意 そう、本作に関しましては、事前の印象、知識の殆どは、3月頃に2度ほど見た予告篇、そして、映画サイト上のあらすじ紹介からのものでしか無く、まぁ、そこそこには期待していると云ったレヴェルに過ぎなかったのですが、うん、思った以上に目を瞠り心惹かれ、存分に楽しんでしまえる132分間でした! ![]() 製作、脚本を担ったウォシャウスキー兄弟(◆兄:ラリー◆弟:アンディ)、また、「マトリックス・3部作」(◆1作目◆2作目◆3作目)で助監督を務め、本作が初監督作品となるジェームズ・マクティーグらの、映画の原作となるコミックを踏まえた上でのイメージなりと云うものが、おそらくは、かなり的確に映画のヴィジュアルとして果たされているのでは無いかと、僕なりに推察する次第です。 そう、作者たちの迷いの無いヴィジュアルによる、視覚面での充実こそが、僕に取っては、本作の最大の美点かと、今、思えています。 ![]() そして、主人公“V(ヴィー)”に於ける、その良し悪しは兎も角として、ある「理念」の元に圧政を覆そうとする姿、 そこに重なりもする、彼自身を怪物にした人体実験の関係者たちに≪血の復讐=ヴェンデッタ≫を果たして行く、怨念にかられてやまぬ姿、 ―そんな中、一方では、宿命の女性=ヒロイン・イヴィーとの出会いに心揺さぶられても行く姿…、 その表情の見て取れぬ不動の仮面姿からひと括りに言い表せぬ多面性を垣間見せるキャラクター造形は妙味かつ魅惑的でしたし、 先述したように、“V(ヴィー)”にとって宿命的な女性となるヒロイン・イヴィー(ナタリー・ポートマン)も、脆(もろ)さと芯の強さを併せ持つがゆえに魅惑的に輝く女性として、また、自分の脆さを自覚しつつ“V(ヴィー)”という一個の人間と、その理念を心的に受け入れて行く過程に於いて、共に、僕に取っては説得力を持つものでしたし、心惹かれるヒロイン像でした。 *** 何はともあれ、まずは、“V(ヴィー)”のルック、あれこれの所作、立ち居振舞が実に妙味だあったなぁ。 僕など本作鑑賞前には、この“V”(ヴィー)と云うキャラクターに関しましては、ヴィジュアル面に於いて相当濃く、視覚的に可也しつっこいものなのではないか…等と要らぬ危惧を抱いてもいたのですが、まぁ、まったく見飽きませんでした。((^^) ―あの、 **真夜中の街角での登場シーン中での自己紹介の際に於ける独特の饒舌さ快活さ、 ![]() **ヒロインが寝静まった夜半、“V(ヴィー)”に取っては贔屓スターが主演の剣劇として、また、復讐劇として、大のお気に入り映画なのであろう『岩窟王』/The Count of Monte Cristo(1934/ローランド・V・リー)をモニターに流しながらのハイ・テンションな((^^)剣裁きの鍛錬ぶり、 ![]() ![]() 等等等々…など((^^) 僕は、顔を綻ばせ素朴に享受出来ました。 “V(ヴィー)”、 それは、V(5)号室の男、“血の復讐=ヴェンデッタ”の遂行者…。 …11月5日という日に、自らの運命を重ねて行く…。 本作のストーリーなどは、良い意味合いで、とてもシンプルな印象のものに為っているかと思います。また、本作鑑賞中に於いては、然程重くは、あの革命云々を深刻に捉えさせることなく映画はきっちり流れ、年長者から若者への理念の継承と云う部分をもきちんと示しつつ潔く終わって行くように、僕としては、思えた次第です。 一方で、この一見シンプルなストーリーが孕(はら)む国家と個人に於けるテーマ性は、鑑賞者の内に、単に革命というものに於いてのみならず、 国家、権力、個人、自由、孤独、 マイノリティ、弾圧、テロ、大罪、 真実、虚偽、また、恐怖、変化、成長、 さらに、生と死、(再生、)理念・言葉の他者・次世代への継承… ―と云ったものに関する寓話如きものとして沁みこんで行くもののようにも僕は思えました。 ![]() そう、映画は所謂「革命」が果たされた英国国会議事堂前「トラファルガー広場」に集った無数の市民が“V(ヴィー)”の仮面(―1605年、ガイ・フォークスら13人のカトリック教徒が、時の国王・ジェームズ一世のカトリック教徒弾圧に耐えかね国王暗殺を企てるも、11月5日、議事堂爆破のために議事堂地下に潜んでいたガイ・フォークスは逮捕され、彼と一味は、その後、絞首刑に処される…。“V(ヴィー)”の被る仮面、また、ここで群衆が被っていた仮面は、この、ガイ・フォークスの顔を模したもの)を脱ぎ取って行く姿を示しつつ文字通り終幕。 ![]() そして、エンディング・クレジットの始めに、ストーンズの或る曲のイントロが鳴り始めます! このタイミングが、僕に取っては実に鮮やかなものでした!! さらに、ここ、エンディング・クレジットでの≪黒と赤/赤と黒≫、これに関しては、今、詳細に触れることは措(お)きますが、本編を享受してきた者には、ここでまた、文字通り、鮮烈な視覚的、心的インパクトがあるかと思う次第です。再鑑賞した後には、改めて触れてみたい点の一つでもあります。 (※4月29日、一部文章加筆) ◆◆◆『Vフォー・ヴェンデッタ』鑑賞メモ―その1(4/23初鑑賞)・完 〔※本エントリーは、以下のサイトともリンク中〕 ** Vフォー・ヴェンデッタ@映画生活 |
by oh_darling66
| 2006-04-24 14:19
| ■映画鑑賞メモ/鑑賞プチ・メモ
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