excitemusic

皆さま、本日のショーにお集まり頂きありがとうございます、ダーリン(darling)です。今後も僕を喜ばせてくれるもの、心地良くしてくれるものを探求してみます。皆さま、ごゆっくりどうぞ。
by oh_darling66
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*索引(さくいん)
*おしらせetc.
6月25日更新

**今月、ようやくにして、2回目の更新です(^^;

●鶴岡八幡宮・舞殿

今回は、先日訪れた六月中旬の鎌倉についての雑感を、そして、鎌倉と言えば小津安二郎、小津映画と言うわけでもあり、ここいら辺りについても少々ゆるりだらりと^^書いています。
≪→こちら!




6月7日更新

**さて、6月最初の御挨拶を…。

そう、そろそろ夏休みの予定などを漠然と考え始める頃ですよね。今年は南国に行きたいなぁ、9月以降の安く行ける時にでも^^ ≪→こちら!


●バリ島の寺院にて

●『アコークロー』・・・6月16日公開


4月21日更新

**さて、久々の更新です。
今回は、上映最終日(4/6)にようやく鑑賞が叶った『叫』(2006/黒沢清)についてゆるゆると鑑賞メモを書きまとめてみました~。お暇なおりに眺めて頂ければ幸いです~
≪→こちら!


3月17日更新

**さて、この3月ようやくにして^^ふたつめのエントリーは、『ディパーテッド』(2006/スコセッシ)の鑑賞メモです!
≪→こちらから!
当方の「オスカー受賞予想結果」なども併せてエントリーしましたので、お暇なおりに眺めて頂ければ幸いです~!≪→こちら~!



2007年1月14日

**本日未明、中途半端なままに為っていた「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」をようやく完結させました!≪→こちら!


2006年12月18日

**昨日、途中まで書いてアップしておいた『イカとクジラ』の鑑賞メモですが、今朝、完成させました~! 師走に相応しい「走り書き」^^レヴェルのものに過ぎませんが、お暇なおりにでも眺めて頂ければ幸いです~。
≪→こちら~!



各種サッカー試合中継等は、こちら〔◆TV日刊から検索できます。


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カテゴリ: *映画雑談( 39 )
■〔映画雑談Vol.34〕第80回アカデミー賞(※日本時間2月25日)を楽しむ!
その1・「映画鑑賞券争奪((^^)・三者によるアカデミー賞6部門受賞予想篇)

その2・「アカデミー賞結果篇」(⇒2/27以降にエントリー予定



おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです。

そう、昨年のお盆過ぎから家庭、仕事に於きましてあれこれ色々とありましたもので、自身のブログ更新はおろか、ウェブ上に遊ぶようなことも殆ど無くなっていたのですが、まずは、これまでの半年ほどの間に御訪問くださっていた方々、コメント、TBをお寄せくださった方々に御無沙汰し通しでいたことをお詫び申し上げます。幸い、ようやくあれこれが落ち着いてきたこともあり、また、一昨日などは強烈な春一番も吹いたことですから((^^)、ここいらで当ブログの更新も再開してみます。また、新旧映画の鑑賞メモを始め、あれこれと書いてまいりますので何卒宜しくお願いいたしますネ!(^^)v

―さてっ、
再開第一弾の今回ですが、本日(2/25)いよいよあとおよそ1時間後(!)に迫った「第80回アカデミー賞授賞式」(※米西海岸時間2月24日、LAコダック・シアターにて開催)の受賞予想をしてみます。
そう、例年通り、私ダーリン/Oh-Well、そして、友人たちの予想を交えてお披露目してみたいと思います。尚、今年は予想者全員が本命予想に加えて対抗予想も出しております。


●Phは、第80回アカデミー賞公式ポスター


アカデミー賞公式サイト

>1:OSCAR.com – 80th Annual Academy Awards(OSCAR.com 公式サイト)
>2:Academy of Motion Picture Arts and Sciences(映画芸術科学アカデミー公式サイト)★公式日本語サイト
>3:WOWOW(生中継:2月25日AM9:50~/同日再放送: PM21:00~/※3月2日にはダイジェスト版放送もあり)


*********

そう、日本にあっては「アカデミー賞授賞式」までにすべての候補作品を観れる訳ではないのは例年通りのことなのですが、今回は殊にその様相が強いように感じます。作品賞候補に挙がった5作品などに至っては、現時点で全てが日本未公開ですよね…。

ただ、映画好きとしたら、矢張り、予想を持った上で授賞式当日に臨んだ方が授賞式当日のスリルは増すであろうと…。よって、今年も僕の身近な映画好きの仲間からの予想を寄せてもらいましたので「アカデミー賞6部門受賞予想」をしてみた次第です。



「第79回アカデミー賞・6部門受賞予想」
⇒作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞

―尚、以下、助演女優賞予想から始まり、最後に作品賞予想と為っています。


さて、勝者決定のルールは前回、前々回、そのまた前^^と同様。よって、前回エントリー(第79回アカデミー賞・受賞予想エントリー)中の文章を以下に置いておきます。


5部門以上当てた場合に限り(―予想6部門中の5部門ですから厳しいですよ~、このハードルの高さが“ダーリン流”)、その人は「3月以降に観たい映画の鑑賞券1枚」を私ことダーリンにリクエストできるというルールです、慎(つつ)ましいご褒美ですが皆燃えています。(^^)

上記条件でだぶった場合は、より多くの部門(―つまり、予想全部門)を当てた人がWinnerです。私めがWinnerと為った場合は何も頂きません。その時は、ただ...お讃えください!^^

>>それではまず、助演女優賞から...

候補者、および、本命予想

* ケイト・ブランシェット『アイム・ノット・ゼア』ホームズさん
* ルビー・ディー~『アメリカン・ギャングスター』⇒juneさん
* シアーシャ・ローナン~『つぐない』⇒ダーリン
* エイミー・ライアン~“Gone Baby Gone”
* ティルダ・スウィントン~『フィクサー』

・尚、三人の対抗予想は、

ホームズさん⇒シアーシャ・ローナン
juneさん⇒エイミー・ライアン
ダーリン⇒ルビー・ディー



>> 助演男優賞

候補者、および、本命予想

* ケイシー・アフレック~『ジェシー・ジェームズの暗殺』
* ハビエル・バルデム『ノーカントリー』⇒ダーリン
* フィリップ・シーモア・ホフマン~『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』
* ハル・ホルブルック~『イントゥ・ザ・ワイルド』⇒ホームズさんjuneさん
* トム・ウィルキンソン~『フィクサー』

・尚、三人の対抗予想は、

ホームズさんハビエル・バルデム~『ノーカントリー』
juneさんフィリップ・シーモア・ホフマン~『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』
ダーリンケイシー・アフレック~『ジェシー・ジェームズの暗殺』

<※以下の予想は13時くらいに書きます((^^;>


>> 主演女優賞

候補者、および、本命予想

* ケイト・ブランシェット~『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
* ジュリー・クリスティ~『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』⇒ダーリン
* マリオン・コティヤール~『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』⇒juneさん
* ローラ・リニー~“The Savages” ⇒ホームズさん
* エレン・ペイジ~『JUNO/ジュノ』

●さて、この主演女優賞、さらに、主演男優賞は、前回「第79回アカデミー賞」の受賞予想エントリー中でも述べたものを引けば、「演技賞、ことに、主演男女優賞に於いては、実在の、或いは、実在した著名人を演じた演技でノミネートされた場合は、それだけで高いアドバンテージとなる。同じ俳優からの票も素直に集まりやすい」…かと思うわけでして、今回もこのオスカー・セオリーとでも言えそうなところに倣えば、

主演女優賞は『エリザベス:ゴールデン・エイジ』ケイト・ブランシェット、あるいは、『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』〔→allcinemaマリオン・コティヤールを本命に置くことが堅い予想となるのは分かってはいるのですが、僕は今回は敢えて長年の贔屓女優であるジュリー・クリスティ(『アウェイ・フロム・ハー 君を想う(2007/サラ・ポーリー)』を本命に置いてみます。

ただ、対抗には、それこそ堅く『エリザベス:ゴールデン・エイジ』ケイト・ブランシェットを置いておきますが...^^

・尚、三人の対抗予想は、

ホームズさんエレン・ペイジ~『JUNO/ジュノ』
juneさんケイト・ブランシェット~『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
ダーリン⇒先述した通りに、ケイト・ブランシェット~『エリザベス:ゴールデン・エイジ』で~す


>> 主演男優賞

候補者、および、本命予想

* ジョージ・クルーニー~『フィクサー』⇒juneさん
* ダニエル・デイ=ルイス~『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』⇒ホームズさんダーリン
* ジョニー・デップ~『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
* トミー・リー・ジョーンズ『告発のとき』(2007/ポール・ハギス)
* ヴィゴ・モーテンセン~“Eastern Promises”

●僕は、今回の主演男優賞候補は中々魅力的な顔ぶれが並んだように受け止めています。
スター性と演技力を兼ね備えたという点ではジョニー・デップが筆頭、次いで、ジョージ・クルーニー、トミー・リー・ジョーンズとでもなりますかね…。ダニエル・デイ=ルイス、ヴィゴ・モーテンセンなどは生来の役者とでも言いますか…、年齢を重ねるほどに、少しずつ役者としての滋味を増している印象が僕にはあります。

まぁ、何はともあれ、今回は大贔屓のダニエル・デイ=ルイスを本命に置きます。

・尚、三人の対抗予想は、

ホームズさんジョニー・デップ~『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
juneさんヴィゴ・モーテンセン~“Eastern Promises”
ダーリントミー・リー・ジョーンズ~『告発のとき』



>> 監督賞

候補者、および、本命予想

* ポール・トーマス・アンダーソン~『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007)ダーリン
* ジョエル・コーエンイーサン・コーエン~『ノーカントリー』(2007)
* トニー・ギルロイ~『フィクサー』(2007)
* ジェイソン・ライトマン~『JUNO/ジュノ』(2007)
* ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』(2007)juneさんホームズさん

●Phは、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』撮影中のスチル。
左=ダニエル・デイ=ルイス、右=ポール・トーマス・アンダーソン

●今回の監督賞候補は、僕に於いては、“P.T.A”^^ことポール・トーマス・アンダーソン、そして、コーエン兄弟(ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン)の両者に注目が行きますね。

そう、両者のこれまでのオスカーとの接点を見てみますと、ポール・トーマス・アンダーソンは『ブギーナイツ』(1997)『マグノリア』(1999)でそれぞれ脚本賞候補になるも受賞は無く、コーエン兄弟は『ファーゴ』(1996)で脚本賞候補となり見事兄弟でオスカーを手中にしていますが同作品での監督賞(※兄のジョエルが監督賞候補となる)は逃がしています。

さて、僕などは、この両者のいずれかになるかと思うのですが、若い映画人に栄冠がもたらされれば…との期待から、“P.T.A”/ポール・トーマス・アンダーソンを本命に推します。作品賞に関しても同様な観点から、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に!!

ただし、これは全く逆に転んでも(―※監督賞がコーエン兄弟、作品賞が『ノーカントリー』)でも仕方が無いな、有り得るななどとは覚悟しています。^^

・尚、三人の対抗予想は、

ホームズさんジョエル・コーエン、イーサン・コーエン~『ノーカントリー』(2007)
juneさんジョエル・コーエン、イーサン・コーエン~『ノーカントリー』(2007)
ダーリンジョエル・コーエン、イーサン・コーエン~『ノーカントリー』(2007)

・・・いやはや、三人の対抗予想はコーエン兄弟一色に染まりましたネ((^^;


>> さて、最後に「作品賞」の予想です!

候補者、および、本命予想

* 『つぐない』(2007/ジョー・ライト)
* 『JUNO/ジュノ』(2007/ジェイソン・ライトマン)juneさん
* 『フィクサー』(2007/トニー・ギルロイ)
* 『ノーカントリー』(2007/ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン)ホームズさん
* 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007/ポール・トーマス・アンダーソン)ダーリン


●ここでの3人の予想も、また、見事にばらばらに分かれました。
実にスリリングです^^

・尚、三人の対抗予想は、

ホームズさん『フィクサー』(2007/トニー・ギルロイ)
juneさん『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007/ポール・トーマス・アンダーソン)
ダーリンジョエル・コーエン、イーサン・コーエン~『ノーカントリー』(2007)

―さて、まだまだ書きたいことはあれこれ沢山有るのですが、もう昼休みも終ってしまうので、とりあえずここいら辺でエントリーはお仕舞い。
帰宅したら早速WOWOWの録画を観ます!(―それまでは情報をシャットアウトします。)

どんな結果であれ、“第80回”という節目に相応しい作品、映画人がオスカーの栄冠を手中にできることを期待しています!

最後に為りましたが、juneさんホームズさん、お忙しい中の6部門予想をありがとうございました!(予想をもらったのは昨晩でしたが^^;)


それでは、皆さんよい一日を~!
by oh_darling66 | 2008-02-25 09:06 | *映画雑談
◆◆六月の鎌倉、結婚式、小津映画…等々についての雑感

おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです。
6月25日の月曜日…、ようやく給料日の朝を迎えました^^
今日、ここ東京では朝から小降りながら雨。まぁ、雨が降ったり止んだりの一日となるのでしょう。何れにせよ今夜はちょっとした飲み会。まぁ、思う存分飲んでこようかなと...((^^)



ⅰ.今年は空梅雨?


さて、気象庁から関東地方の梅雨入り宣言が為されたのが6月14日
しかし、ここ東京でも、この梅雨入りとされた日からしばらくの間は、それこそ梅雨入りとされた当日の雨、3日前(6/22)の雨、昨日今日の雨を除けば妙に晴天続きと為ってしまっていますね。こんな按配のままでは、7月、8月の水不足は目に見えて来てしまいもします…。

●6月23日、野菜畑の向日葵(武蔵野市内)


―そう、新聞系サイトなどを読む限りですと、気象庁は関東地方の梅雨入りの日にちを修正する可能性も出てきたようですね。

◇梅雨入り:気象庁「予報外れた」…修正は必至 苦情相次ぐ~毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/tenki/news/20070621k0000e040084000c.html
●6月15日、紫陽花(都内某所)


●6月20日、紫陽花(三鷹市の某公園内)



ⅱ.結婚式で六月の鎌倉へ…


さて、そんな梅雨入り間もない16日の土曜日のこととなりますが、
この日は鎌倉で従妹の結婚式と披露宴があり、僕も夫婦で出席してきました。この日は、もう、僕が感じた今年一番の上天気。やはり、海、山、多くの歴史深い寺社を擁した鎌倉は気持ちいいですねぇ。梅雨が明けるまでにはもう一度くらいは訪れたく思えて来ています。

●鶴岡八幡宮(一番奥に本宮、その手前に舞殿)


●舞殿(左に大銀杏、奥に本宮)


●三の鳥居


●源平池


―そう、鎌倉で紫陽花と言えば、一つには由比ガ浜を望む景勝地に建つ「成就院」〔◆公式サイトAll Aboutがあるのですが
(※ここ「成就院」の紫陽花は般若心経に因む262株が植えられているという、そう、例えば、「明月院」の青、紫中心の紫陽花が咲き誇る景観も実に素晴らしいと思うのですが、成就院の紫陽花が満開となった景観は、その、青、紫、ピンク、白、水色といった多彩な花の色のありようがこれまた格別だったなと嘗ての光景を思い起こしもします…)、披露宴が行われたホテルで聞いたところ、昨年末の大雨の影響で紫陽花の植えられた参道あたりでも崖崩れがあり今だに修復・防災工事中らしく、今夏はあの由比ガ浜と海を向こうに望む参道の両側に咲き誇る紫陽花の美景を楽しむことは出来ないのだとか…。

●由比ガ浜1


●由比ガ浜2


●鶴岡八幡宮近くの民家の軒先に咲く紫陽花


◇鎌倉あじさい開花情報~鎌倉市観光協会・公式サイト
http://www.kcn-net.org/kamakura/ajisai/ajisai.html



ⅲ.鎌倉八幡さま、結婚式、小津映画...


さて、新宿辺りから電車で鎌倉に向かうには、以前は一旦、中央線、山手線を乗り継いで品川まで出、さらに、品川から横須賀線に乗り換えると云った按配だったのですが、湘南新宿ラインが開通して以来、新宿からだと逗子行きに乗れば一本で鎌倉まで電車で行くことが出来ます。所要時間は55分くらい。以前の新宿から品川に出て横須賀線に乗り換えて鎌倉まで出るのに掛かる乗り換えを含めた所要時間に比べれば(確かな記憶では無いのですが)15分から20分くらいは短縮されたのではないかな…、ともかく、湘南新宿ラインが開通してからは乗り換え不要で新宿から鎌倉まで出られるのが何よりなのです。

そう、今回も湘南新宿ラインに乗って「大船駅」あたりとなると愈々緑も濃くなり夏の緑が目に鮮やかに飛び込んで来た訳ですが、同時に、映画ファンの僕に取っては、松竹大船、小津映画、小津安二郎〔◆jmdbというものが想起されて来て胸が高鳴って行ったことは言うまでもありません。まして、次の停車駅「北鎌倉」ともなると、『晩春(1949)』〔◆IMDb『麦秋(1951)』〔◆IMDbの主舞台となる地の謂わば表玄関でもある訳ですから、その駅のホームや進行方向左手側に目に入って来る「円覚寺」(―小津安二郎の眠る墓がある)の総門などに、また、軒の低い民家が北鎌倉の山間に点在する光景に目が行きますしあれこれ落ち着かなくも為ってしまう…。


*********

さて、従妹の結婚式が行われたのは鶴岡八幡宮〔◆公式サイト〕の舞殿

●手前から舞殿、大階段、本宮


当日の親族は境内に入ったあとは、まず、若宮控室で両家親族顔合わせ。そのあと、若宮に隣接する舞殿へと親族が新郎新婦を先頭にし列を成して歩いて行き舞台に上がって行きます。儀式の所要時間は40分ほどでした。

●若宮控室


●舞殿から若宮を見る


●若宮から舞殿に向かう


舞殿は、かつて、静御前源義経を慕い舞を納めたとされる「若宮回廊」の跡に建立されたという神楽殿。この高床の舞台に管楽器(笙〔しょう〕、篳篥〔ひちりき〕、龍笛〔りゅうてき〕)、楽太鼓琴(筝〔そう〕)などによる雅楽の音、音色が鳴り響く中、時おり気持ち良い風が吹き抜けて行く中、おごそかに進められて行く儀式の体験は、神官、巫女の装束、所持物、一つ一つの立居振舞いに心惹き付けられ、また、巫女の神楽の舞、親族固めの盃のお神酒などもあって、しばし別世界にトリップして行くような得がたい時間を持てるものだったことを今思い起こします。







さて、ここ舞殿は、晩春』(1949)の後半で笠智衆〔◆allcinemaONLINE杉村春子 〔◆allcinemaONLINE原節子(◆allcinema ONLINE|1920年6月17日生まれ、現在87才)扮するヒロインの見合いに気を揉みながら境内を歩く印象深いシークェンス中にもその後何度かの修復前の姿をとどめています。

『晩春』のシークェンス中ではヒロインの父、叔母役の笠智衆杉村春子舞殿前でお参りし、さらに、61段ある大階段を登った本宮に向かうべく舞殿を回りこんで歩いている途中で、杉村春子がやおら唐突にガマ口を拾うシーンなどがあり、僕は若宮から舞殿へと歩を進めている際にはぼんやりとそんな場面を思い浮かべつつ杉村春子がガマ口を拾ったと思しきあたりに目を遣っていましたねぇ…。あの、嬉々と「御兄さん、ガマ口拾っちゃった」と口にしながらの杉村春子の屈託ない笑顔、そして、警官が近づいて来たために、笠智衆を置いて急ぎ足、小走りになって大階段をとっとこ上がって行くさまは繰り返し観て尚可笑しいですねぇ…^^

●『晩春』(※左から、原節子、杉村春子、笠智衆)


―と、言う訳で、また時間が取れましたら、小津安二郎監督の『晩春』『麦秋』について何か書いてみたく思っています。

それでは、皆さんも良い一週間を~!



by oh_darling66 | 2007-06-25 09:00 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.33〕第79回アカデミー賞(2月25日)を楽しむ!
その1・「映画鑑賞券争奪((^^)・4者によるアカデミー賞6部門受賞予想篇」≪→直接飛ぶ

その2・「アカデミー賞結果篇」(⇒こちら!



こんばんは、ダーリン/Oh-Wellです。

そろそろ、仕事の方も楽に為りそうなのですが、「映画鑑賞メモ」にしても途中までに為っている「スコセッシ関連覚え書き」にしても、ぼんやりとあれこれをイメージする時間が持てず中々完成した形になりません。まぁ、のんびりと書けるものから書いてまいりますので何卒宜しくお願いいたしま~す。(^^)v

―さてっ、

「第79回アカデミー賞授賞式」(※米西海岸時間2月25日、LAコダック・シアターにて開催)もいよいよ5日後に迫って来ましたね!


●Phは、上=第79回アカデミー賞公式ポスター、
下=「候補者公式昼食会」会場前の菊地凛子(助演女優賞候補~『バベル』)


アカデミー賞公式サイト

>1:OSCAR.com - 79th Annual Academy Awards(OSCAR.com 公式サイト)
>2:Academy of Motion Picture Arts and Sciences(映画芸術科学アカデミー公式サイト)★公式日本語サイト
>3:WOWOW(生中継:2月26日AM9:30~/再放送:27日PM20:00~)


*********

そう、例年のことながら、日本にあっては「アカデミー賞授賞式」までにすべての候補作品を観れる訳ではありませんから(※作品賞候補5作品に関しては、既に公開されたものが『硫黄島からの手紙』『リトル・ミス・サンシャイン』『ディパーテッド』の3作品。残りの2作品『バベル』〔◆公式サイト『クィーン』〔◆公式サイトは4月GW公開予定とされている)、その受賞予想は中々難しいものですよね。

ただ、矢張り、予想を持った上で授賞式当日に臨んだ方が授賞式当日のスリルが増すこともまた経験上実感して来ており、今年も僕の身近な仲間内3人と共に「4者によるアカデミー賞6部門受賞予想」をしてみた次第です。



1.オスカーの栄冠に輝く作品、演技の傾向とは^^


©GLOBE PHOTOS
●上Phは、1月23日(米国西海岸時間)、米カリフォルニア州ビバリーヒルズの
サミュエル・ゴールドウィン・シアターに於ける作品賞候補発表中スチル。中央の
二人はサルマ・ハエック〔左〕、映画芸術科学アカデミーのシド・ギャニス会長〔右〕。
作品賞候補5作品は、『バベル』(2006)『ディパーテッド』(2006)『硫黄島から
の手紙』(2006)
『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)『クィーン』(2006)


©GLOBE PHOTOS
●Phは監督賞候補発表中スチル。パネル画像は、左下から時計回りにアレハンドロ・
ゴンザレス・イニャリトゥ
(『バベル(2006)』)マーティン・スコセッシ(『ディパー
テッド(2006)』)
クリント・イーストウッド(『硫黄島からの手紙(2006)』)スティーブン・
フリアーズ
(『クィーン(2006)』)ポール・グリーングラス(『ユナイテッド93』(2006))

―さて、

今回のエントリーは、当ブログで3度目の4者による「アカデミー賞6部門受賞予想」〔◆前回(第78回アカデミー賞)前々回(第77回アカデミー賞)な訳ですが、遅まきながら、オスカーを獲る可能性の強い作品、演技の特徴なり傾向なりが僕なりに多少は分かって来たようにも思います。^^

例えば、

〔1〕演技賞、ことに、主演男女優賞に於いては、実在の、或いは、実在した著名人を演じた演技でノミネートされた場合は、それだけで高いアドバンテージとなる。同じ俳優からの票も素直に集まりやすい。

〔2〕前哨戦とされる授賞セレモニーに於いては、例えば「ゴールデン・グローブ賞」と「アカデミー賞」の受賞作、受賞者が一致するケースは少ないとも言われがちだが、ここ10年の作品、監督に限ってみてみると「LA批評家協会賞」などと比べれば一致数は多い。

過去10年の、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞の受賞一致数⇒作品賞8回(『イングリッシュ・ペイシェント(1996)』、『タイタニック(1997)』、『恋におちたシェイクスピア(1998)』、『アメリカン・ビューティー(1999)』、『グラディエーター(2000)』、『ビューティフル・マインド(2001)』、『シカゴ(2002)』、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003)』)/監督賞6回

過去10年の、LA批評家協会賞、アカデミー賞の受賞一致数⇒作品賞0回/監督賞5回

―そしてさらに、物凄く素朴なことですが、

〔3〕矢張り、世界商品としての映画に携わるハリウッドを中心とした映画関係者が投じる票によって各部門の授賞が決まる訳ですから、より、多くの人が映画らしさを享受出来るもの、幾度となく鑑賞に誘われるものが選ばれる傾向は強いと思います。

例外はありますが、悲痛なばかりで希望を明示しない映画は好まれないかとは…思います。



2.今年の授賞式の雰囲気は如何なるものに...
~いつも元気で過激な^^エレン・デジェネレスは、あの、ビリー・クリスタルやスティーヴ・マーティンをも脅かす近年最強のオスカー司会者となれるのか??

●上Phは、今回の授賞式のホストを務めるエレン・デジェネレス

そう、僕が前回「第78回アカデミー賞授賞式」の映像を眺めながら感じたことの一つは、オスカーのノミネートが初めて、或いは、この大舞台自体が初めてという映画人が多かったこともあり「初々しい顔ぶれで中々新鮮だな」というものでした。思えば、今を時めくポール・ハギスですら、前回のアカデミー賞で監督処女作の『クラッシュ』が作品賞の栄冠を手中にするまでは、その顔貌、容姿すら、僕ら映画ファンには殆ど知られていなかった訳ですよね…。そう、この年のアカデミー賞は、ポール・ハギスという映画人を世に大きく知らしめた最初としても多くの人の記憶に刻まれていることでしょう。

©WireImage.com
●Phは、『クラッシュ』で第78回アカデミー作品賞を受賞
した際のポール・ハギス〔右〕キャシー・シュルマン


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さて、一方、今回の授賞式に集う顔ぶれにあっては、スコセッシイーストウッドストリープと云った現在のハリウッドを支えるビッグ・ネームがあり、


●上Phは、今年1月15日に開催された「第64回ゴールデングローブ賞」で主演女優賞
(コメディ・ミュージカル部門)を受賞したメリル・ストリープ。今回のオスカーでは、
『プラダを着た悪魔』通算11度目のアカデミー主演女優賞にノミネートされている。


また、ピーター・オトゥールヘレン・ミレンスティーヴン・フリアーズ(※『クィーン』で2度目のアカデミー監督賞ノミネートを受ける)ら、英国(およびアイルランド)出身の大ヴェテランたちがあり(―残念ながら、007シリーズの“M”役などでも広く知られるジュディ・デンチは膝の手術の為に今回は不参加とのこと)、

●上Ph左は、“Venus”8度目のアカデミー主演男優賞にノミネートされたピーター・オトゥール


加えて、フォレスト・ウィッテカー(※『ラストキング・オブ・スコットランド』で初のアカデミー主演男優賞ノミネートを受ける|下Ph)ジャイモン・フンスーマーク・ウォルバーグといったタフガイ、強面(こわもて)顔^^が授賞式会場「コダック・シアター」最前席あたりに居座ることとなるであろう、

そんな今回の候補者たちの顔ぶれから僕が感じるものは「強(したたか)かさ」「ふてぶてしさ」^^といったものですかね…。


そう、今回の司会者(ホスト)は、あの『ファインディング・ニモ』(2003)“ドリー”の声をあてたことで日本の映画ファンには最も良く知られているであろうエレン・デジェネレス/Ellen DeGeneres〔◆IMDb公式サイトな訳ですが、或いは、エレンこそが「第79回アカデミー賞授賞式」にあっての最も過激、かつ、ふてぶてしいキャラクターかもしれませんね…。((^^)

兎にも角にも、エレンならば、この映画界最大のセレモニーを騒々しくも^^賑やかでスリリングで楽しいショーへと導いてくれることでしょう!

●上Phは、『ファインディング・ニモ』(2003)中のスチル。
右上=ニモ、右下=ドリー(声=エレン・デジェネレス)


●上Phは、エレンの司会(ホスト)で高視聴率を誇るトーク・バラエティ
番組“The Ellen DeGeneres Show”中のスチル。
左は、前回「第78回アカデミー賞」の司会者ジョン・スチュワート

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そう、僕のアカデミー賞予想に於けるスタンスの一つは、何もアカデミー賞の栄冠を得るものが、その一年間のアメリカ映画にあっての作品、演出、演技、脚本、音楽等々、さらには、技術各部門に於ける質的な最高峰であるとは限らないということ。まぁ、そこいら辺りを踏まえつつ、今年も仲間内の予想を御披露目しつつ気楽に遊んでみることと致します。


「第79回アカデミー賞・6部門受賞予想」
⇒作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞

―尚、以下、助演女優賞予想から始まり、最後に作品賞予想と為っています。


さて、実はこの水曜(2/21)までに、僕を含む4人の予想(juneさんKazさんホームズさん、および、ダーリン/Oh-Welの予想)が集まっていたのですが中々まとめる時間が持てずにおりました。遅まきながら、例年通りに「4者によるアカデミー6部門受賞予想」をお披露目いたしま~す。

尚、勝者決定のルールは前回、前々回と同様。よって、前回の文章を以下に置いておきます。


5部門以上当てた場合に限り(―予想6部門中の5部門ですから厳しいですよ~、このハードルの高さが“ダーリン流”)、その人は「3月以降に観たい映画の鑑賞券1枚」を私ことダーリンにリクエストできるというルールです、慎(つつ)ましいご褒美ですが皆燃えています。(^^)

上記条件でだぶった場合は、より多くの部門(―つまり、予想全部門)を当てた人がWinnerです。私めがWinnerと為った場合は何も頂きません。その時は、ただ...お讃えください!^^

>>それではまず、助演女優賞から...

候補者、および、予想

* アドリアナ・バラッザ~『バベル』
* ケイト・ブランシェット『あるスキャンダルの覚え書き』Kazさん
* アビゲイル・ブレスリン~『リトル・ミス・サンシャイン』⇒ダーリン
* ジェニファー・ハドソン~『ドリームガールズ』⇒juneさん
* 菊地凛子~『バベル』⇒ホームズさん


アカデミー助演賞というのは、主演賞とは異なって一世一代の演技などというものを評価するというよりは、演技巧者と見なされている人がちょっと目立つ映画でいつも通りの仕事をすれば、それだけで十分に票が集まるもののように僕は捉えています。ただ、素晴らしい演技であろうが、2、3年といった余りに短期間の内に続けてオスカーを授与されるケースは皆無ではないでしょうか。よって、2年前のオスカーで助演賞(『アビエイタ―』)にノミネートされ見事栄冠を掴んだケイト・ブランシェットは今回の受賞は無いなと思います。

そうなりますと、まず一つには、アドリアナ・バラッザ(Adriana Barraza)という女優に思いが及びます。彼女は、それこそ『アモーレス・ペロス』(1999)、そして、今回の助演女優賞候補の対象作品となった『バベル』(2006)と云ったアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督作品に出演するまでは日本の映画ファンに取っても殆ど無名だったものの、これまでにメキシコ本国にあっては、TV、映画を合わせれば少なからぬ出演作があり、加えて、監督や製作者としても活躍する才人のようですから、そんなアドリアナ・バラッザが培ってきた演技というものを『バベル』の役どころからきちんと見極めて評価する票もそれなりに集まるのではないかと推察します。

しかし、矢張り侮れないのは、アビゲイル・ブレスリン〔※上Ph〕
これまで、10歳ほどの子役(特に女優)が天才的な演技を示したデヴュー作、ブレイク作といったものには案外気前良く^^オスカーの栄誉を与えて来た(※『ピアノ・レッスン(1993)』でのアンナ・パキンの助演女優賞『ペーパー・ムーン(1973)』でのテイタム・オニールの助演女優賞等々)アカデミー賞ですから、今回、非凡な演技を見せたアビゲイルも可也票を集めるのではないかと僕は思う次第です。

・よって、僕はアビゲイル・ブレスリンを本命に置きます。
・対抗としてアドリアナ・バラッザ
・そして、大穴としては、菊地凛子〔※下Ph〕を置いておきます。菊地凛子ですが、英字サイトなどを斜め読み((^^;する限りですと、この女優の新鮮さが案外好感を持ってアメリカ人に受け入れられているかと僕なりに思えているものですから…。



>> 助演男優賞

候補者、および、予想

* アラン・アーキン~『リトル・ミス・サンシャイン』
* ジャッキー・アール・ヘイリー~“Little Children”(原題)
* ジャイモン・フンスー~『ブラッド・ダイヤモンド』⇒ホームズさん
* エディ・マーフィ~『ドリームガールズ』⇒Kazさん
* マーク・ウォールバーグ~『ディパーテッド』⇒juneさんダーリン

●上Phは『ディパーテッド』中のスチル。マーク・ウォールバーグ〔左〕マット・デイモン


◆以下、「助演男優賞予想」の続き、および、主演女優賞、主演男優賞、監督賞、作品賞の予想に続く>>>
by oh_darling66 | 2007-02-20 23:47 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.32〕マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その2(音楽篇)
―& 新宿初のシネコン「バルト9」オープン、スコセッシの次回作と目されるストーンズのライヴ・ドキュメンタリー・フィルムについてのプチ・メモ≪→こちら!≫etc.


こんばんは、ダーリン/Oh-Wellです。

今日2月11日「建国記念の日」を含むこの3連休、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
ここ東京は、昨日は終日曇り空だったものの、今日は肌寒くはありましたが終日晴天、天気予報によれば明日も晴天が続くとのこと(→goo天気)。

そう、明日、僕ら夫婦は午後から新宿に出る予定なのですが、買い物(―妻にヴァレンタイン・デーの贈り物を買ってもらいます(^^)v)を済ませた後、この9日にオープンした新宿初のシネコン「バルト9」(※下Ph4点は2/5に撮影した開業前の外観)での映画鑑賞初体験と相成るはず。ここでの記念すべき^^初鑑賞作品はの作品は『マリー・アントワネット(2006/ソフィア・コッポラ)』〔◆IMDbMovie Walkerと為りそうなのですが(―実は、『タンポポ(1985/伊丹十三)』〔◆jmdbIMDbをここでの初鑑賞作品にしたくもあったのですが、23:20~25:30での上映時間しかないので止む無く諦めます...)、遅からずここで現在上映しているデジタル映像(※ここでは9つのシアター全てがデジタル上映となるらしい)での『硫黄島の手紙』(2006/イーストウッド)『ディパーテッド』(2006/スコセッシ)も観ておきたいと思っています。





兎にも角にも、僕などに取っては、買い物に、食事や飲み会を含めた遊びにと、あれこれでもって最も出向く機会の多い街の一つ「新宿」に夜遅くまで新旧の映画を上映してくれるシネコンがまず一つオープンしてくれたことは大きな喜びです!


*********

さて、月初めの御挨拶に続く2月第2回目のエントリーは、「マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その2(音楽篇)」です。前回の「マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その1」が未完成のままであるのにも関わらず、“その2”な訳ですが^^、

一つには、当ブログ開設の年から御交遊いただいているAudio-Visual Trivia for Movie & Music/koukinobaabaさんから当方「マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その1」にお寄せ頂いたコメントにお返事を書きながら、自分がこれまで鑑賞して来たスコセッシ映画十数本を概観するようなエントリーには少々手こずるけれど、スコセッシ映画に於ける重要な要素の一つとなる「音楽」についての覚え書きだけならば大まかなものは書き纏(まと)めまとめられるかなと思えたことが切っ掛けで今回のエントリーと相成った次第です。まぁ、書けるところから書いておくと…。

まずは、
koukinobaabaさん、今回のエントリーの切っ掛けとなるコメントをお寄せいただきありがとうございました。お寄せ頂いたコメントはもとより、Audio-Visual Trivia for Movie & Music中の『アビエイター』について書かれたエントリーを拝読したことで今回のエントリーが閃(ひらめ)いた次第です。

マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その2(音楽篇)


©WireImage.com - Image courtesy

●上Phは、「第79回アカデミー賞」ノミネートで通算6度目のアカデミー監督賞候補
となったマーティン・スコセッシ。果たして初のオスカー監督賞の栄冠を勝ち取れる
か否か、授賞式ではこれまで以上に^^映画ファンの注目を浴びることでしょう。




さて、まず、僕がこれまでに鑑賞して来たスコセッシ作品中のオリジナル・スコアとして殊に印象深く残っているものを挙げてみますと(―※例えば、『ラスト・ワルツ(1978)』などは映画の為にロビー・ロバートソンらが書き下ろした楽曲もあるのですが、ここでは別扱いとします)、

まずは、バーナード・ハーマンの遺作となった『タクシー・ドライバー(1976)』〔◆当ブログ内・関連エントリーは僕に取っても別格的なもの。

また、フィリップ・グラス〔◆公式サイトIMDbによる『クンドゥン』(1997)での充実したスコアやハワード・ショアの幾つかのスコアも忘れがたいのですが、『タクシー・ドライバー』に続くものとして特記しておきたいのがピーター・ゲイブリエル/ガブリエル〔◆公式サイトIMDbによる『最後の誘惑』(1988)のスコア。これは、ジェネシス脱退後ソロ活動に入り、殊に、三枚目のソロ・アルバムPeter Gabriel III(1980)製作の頃からアフリカ、アジアを始めとした地域音楽に独自のアプローチを続けていたゲイブリエルによる民俗音楽を取り入れた音楽創作の一大成果であり、同時に、最良の映画スコアともなっている濃密な音楽創造かと思えています。映画初鑑賞の後にはしばらく映画のあれこれがゲイブリエルの音楽と共にじわり甦って来たことを今でも思い起こせます。

●ピーター・ゲイブリエル(2004年頃)

マーティン・スコセッシ最新作『ディパーテッド』でのハワード・ショア〔◆公式サイトIMDbによるスコアもまた出色の出来栄えだったかと思います。ショアによる登場人物たちが内に抱える悲痛、野望、驕り、孤独、葛藤などと云ったものを不穏に、或いは、痛切に、或いは哀調をもって彩る繊細さとパワフルさが相俟つ個々の楽曲を持ってしての音楽演出は、ストーンズピンク・フロイドを含む1950年代から1970年代に架けてのRock、R&Bから直近のNY・アンダーグラウンド・ヒップホップまでの楽曲、さらに、オペラやアイルランド民謡などの余韻とも相俟って、実に、この『ディパーテッド』という映画に一貫する不穏、哀しみ、痛切と云ったところを忘れがたいものにしていたかと思い起こす次第です。

●Phはハワード・ショア(※2002年、『ロード・オブ・ザ・リング』でアカデミー作曲賞受賞時)




そう、『ラスト・ワルツ』(1978)以降、スコセッシに取っての映画製作上の良きパートナーでもあるロビー・ロバートソンが関った作品ですと、Rock、ポップス、ジャズ、カンツォーネ、加えて、バッハ(マタイ受難曲)までを擁した多様多彩な楽曲群に圧倒される『カジノ』(1995)が僕に最も強い印象を残してくれました。

©WireImage.com - Image courtesy
●上Phは、スコセッシとロバートソン〔右〕

本作『カジノ』では、ストーンズの楽曲が実に5曲(“Sweet Virginia”“Gimme Shelter”“Heart of Stone”“Can't You Hear Me Knocking”、加えて、Devoによる“(I Can't Get No) Satisfaction”)使われているのですが、そのストーンズの余韻はもとより、
オープニング・クレジットに流れ、更には、ラストの主人公のヴォイス・オーヴァーに被さる「マタイ受難曲」のインパクト、エンディングからエンディング・クレジットに跨(またが)って流れる「カミーユのテーマ」(ジョルジュ・ドルリュー作曲、『軽蔑(1963/ゴダール)』中のブリジット・バルドー扮するヒロイン“カミーユ”のテーマ曲)がもたらすカタルシスも僕に取っては忘れがたいものとなっています。

●上Phは『軽蔑』中のスチル|左=ブリジット・バルドー、右=ミシェル・ピコリ


補足)

>>ジョルジュ・ドルリュー関連

1.■〔映画評Vol.1〕『アメリカの夜』(1973/フランソワ・トリュフォー)⇒当ブログ内

2.『軽蔑』サントラ(※Amazon)



そう、スコセッシロビー・ロバートソンが音楽に関わった映画でのみならず、『ミーン・ストリート』(1973)等キャリア初期の頃から映画のシーン、登場人物のキャラクター性を印象深いものとする既存の楽曲の選曲に非凡なところを見せており、ことに、新旧Rock、Popsに於ける選曲の良さには僕もこれまでの多くのスコセッシ映画で心痺れさせられています。

例えば、『ミーン・ストリート』に於ける、ロバート・デ・ニーロ扮するリトル・イタリーの厄介者たるジョニー・ボーイ〔※下Ph左〕が仲間がたむろするバーに現れ主人公チャーリー(ハーベイ・カイテルの方に近づいて来るシーンなどは、その、スローモーション映像の中にあるジョニー・ボーイの妙にエキセントリックな笑顔や素振りが醸し出すものが、バックに流れる“Jumping Jack Flash”の音と束の間一つになることで只ならぬスリリングさを産み出していたかと思い起こしますし、


『ディパーテッド』(2006)の冒頭に流れる“Gimme Shelter”は、ジャック・ニコルソン扮するボストン南部地区を牛耳るギャング・ボスたるフランク・コステロのヴォイス・オーヴァーに始まる冒頭シークェンスが示すアイルランド系アメリカ人の悲哀の歴史とコステロ自身の狂気とカリスマ性相俟つキャラクター性、さらには、少年時代のコリン(後にマット・デイモンが演じるキャラクター)に自身と同じ資質を見抜き自分の世界に引き込んで行く場面を容易に忘れがたいものとしていましたし
(―この“Gimme Shelter”は『カジノ』でもジョー・ペシ扮する凶暴なやくざ者ニッキーとその一味が宝飾品強奪を重ねるシークェンスで使われている)、また、コステロ率いるアイリッシュ・ギャングに警察官の身分を隠し潜入せんとするビリー(レオナルド・ディカプリオとコステロがバーで始めて会うシーンなどでは、この二人の愈々の接近が観客に与える緊迫感がこのシーンで流れる“Let It Loose”(ストーンズ)の美しいスロー・テンポの旋律によって却って不穏な緊迫度が高まりもし曰く云い難い胸騒ぎのするシーンを実現していたように思えます。

●ジャック・ニコルソン〔右〕とレオ・ディカプリオ(『ディパーテッド』)

●ジョー・ペシ(『カジノ』)




さて、スコセッシの映画作家としての非凡は、広く言えば「アメリカ音楽」を題材にした際のドキュメンタリーにもよく見て取れるかと思います。

そう、『ラスト・ワルツ』(※下Ph)『ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム』(2005)にあっては、フォーク・ロックの雄たるディラン、そのディランのバック・バンドからキャリアを飛躍させたと言えようザ・バンドを扱って、(単に彼らが果たしてきたRock、フォーク等々でのキャリアに於いてのみならず、)スコセッシ自身が長く深い愛着を寄せて来た自国の大衆音楽、ルーツ音楽への幅広い見識が彼らミュージシャンのバックボーンにあるものを巧まずして引き出しつつ、映像、インタビューの悉くがまばゆく濃密な、一つのアメリカRock史概観、アメリカ音楽史概観ともいえるドキュメンタリーにそれぞれを結実させていたかと思う次第です。

©2002 - United Artists Films - All Rights Reserved
●Phは、左から右にドクター・ジョン、ニール・ダイアモンド、ジョニ・ミッチェル、
ニール・ヤング、リック・ダンコ、ヴァン・モリソン、ボブ・ディラン、ロビー・ロバートソン




さてさて、そんなスコセッシの次回作と目されるのがストーンズのライヴ・ドキュメンタリー・フィルム! 所謂ワーキング・タイトルが“Shine A Light”とされているものです。

映画自体がまだポスト・プロダクション段階ですから、現在まで映画の詳細は殆ど発表されていない訳ですが、どうやら、最初の披露目は今年9月の「トロント・フィルム・フェスティヴァル」を予定しているようです。

そう、『ディパーテッド』の日本版パンフレット中の記事によれば、昨年10月28日、29日にビーコン・シアターで行われた“ア・ビガーバン・ツアー”〔◆公式サイト当ブログ内・関連エントリーニューヨーク公演のステージが撮影されたとのこと。

本作にあっては、ストーンズ狂のスコセッシのことですから満を持して製作、撮影に挑んだことでしょう。そんな彼の4人のメンバーへのインタヴュー映像、既に撮影されたライヴ映像、劇中織り込まれるであろう過去の映像等々を擁して如何なるフィルムが誕生するのか、『ラスト・ワルツ』に匹敵するようなライヴ・ドキュメンタリー・フィルム、Rock映画と相成ることか…などと云った按配に僕などあれこれ期待が膨らむばかりですが、まずは、無事に映画が完成することを祈りたいと思います!


〔■マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その2(音楽篇)・完〕

by oh_darling66 | 2007-02-11 23:52 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.31〕マーティン・スコセッシ関連覚え書き―その1(※仮題)
その2(音楽篇)はこちら


こんばんは、ダーリン/Oh-Wellです。

さて、現在、エントリーしたいものは幾つかあるものの(※以下3つほど)…、


1.封切初日に鑑賞した『ディパーテッド(2006/スコセッシ)』〔◆IMDb初鑑賞時のプチ・メモの鑑賞メモ

2.LA現地時間(米西海岸時間)で1月23日に各部門の候補が発表された「第79回アカデミー賞」〔◆公式サイトについてのメモ

3.マーティン・スコセッシ〔◆IMDb関連あれこれ覚え書き

・・・そう、エントリーしたいものは幾つかあるものの^^中々まとめる時間が持てずにいます。




*********

そこで...^^と言いますか、

まぁ、上述した3つのいずれを形にするにせよ、多かれ少なかれスコセッシには触れることになる訳ですので、今回はとりあえず、僕に取っての「スコセッシ映画中の上位10本+α」を置いておきま~す。



>>以下、単に製作年度順。尚、タイトルのリンク先はIMDb。


** 『アリスの恋』(1974)



** 『タクシードライバー』(1976)

当ブログ内関連記事(本作の映画音楽を担当したバーナード・ハーマンについて)


** 『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)

©MPTV - Image courtesy


** 『ラスト・ワルツ』(1978)

当ブログ内関連記事(レヴォン・ヘルム(※元ザ・バンド)についての覚え書き中)
●上Phは『ラスト・ワルツ』撮影中スチル=ザ・バンド、エミルー・ハリス
〔◆Amazon|※Ph右〕
による“Evangeline”演奏シーン


** 『レイジング・ブル』(1980)



** 『ハスラー2』/The Color of Money(1986)



** 『最後の誘惑』(1988)



** 『グッドフェローズ』(1990)



** 『クンドゥン』(1997)



** 『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)



** 『ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム』(2005)

※本作はTV用長編ドキュメンタリーとして製作される。日本ではNHK BSで放映された後の2005年12月に劇場公開。


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―そして、勿論、今年最初の鑑賞映画となった『ディパーテッド』(2006)も僕に取っては可也上位になりそうです! 



まだ他にも、僕に取っては『キング・オブ・コメディ』(1983)『アフター・アワーズ』(1985)なども妙味ですし、『明日に処刑を…』(1972)も捨て難いところ…。何にせよ、「スコセッシ10傑~ダーリン/Oh-Well篇」とでもいった形で、『ディパーテット』の鑑賞メモ共々(のんびり^^)纏めてみたく思っています。


(※後刻/後日に続く...)

by oh_darling66 | 2007-01-30 23:43 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.30〕キム・ギドク新作映画『絶対の愛』(※2007年3月公開)鑑賞前メモ他
1.キム・ギドク最新作『絶対の愛』、2007年3月より渋谷・ユーロスペースにてロードショー & 2月24日よりキム・ギドク監督作品回顧「スーパー・ギドク・マンダラ」開催!!≪→こちら

2.『サラバンド』(2003/ベルイマン)のデジタル・ハイヴィジョン映像についてのメモ≪→こちら

―& 今年最初の映画鑑賞(『ディパーテッド』)が叶いました!≪こちら



おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです。
昨日(1/21)の日曜日、ここ東京は、朝から薄曇の空模様で肌寒い一日でしたし、この未明からは雨も降り始めたようです。愈々(いよいよ)、この1月下旬から2月に架けては油断のならぬ寒さが訪れるのかもしれませんねぇ…。


*********

さて、漸(ようや)くにして^^今年2回目の更新です。

私、一昨日(1/20)は、これまた漸(ようや)くにして、今年初めて映画館に足を運んで参りました。この2007年、僕ら夫婦の最初の映画鑑賞と相成ったのは、この日が封切初日だった『ディパーテッド(2006/マーティン・スコセッシ)』〔◆IMDbMovie Walkerです!!


これは、僕など、暴力を扱った際のスコセッシの良い面が出た、つまりは、映画ならではのパワフルさと妙味を兼ね備えた中にスコセッシらしい痛烈さが迸(ほとばし)る映画時間を為し得た、例えば、『グッドフェローズ(1990)』〔◆IMDbあたりにも通じるようなスコセッシ映画だとも思え、ともかく、この152分のスコセッシの新作をワクワクとスリリングな思いで堪能出来ました!!

一息に鑑賞所感等を書いてみたくもあったのですが、矢張り、改めて落ち着いて^^僕なりに本作から享受出来たものを顧みた上で何がしかのエントリーを果たせればと今は思い直しています。(→◆3/17、『ディパーテッド』の鑑賞メモをエントリー!


*********

―と云う訳で、

今回のエントリーでは、先だって、黒猫のうたた寝/にゃんこさんが当方の本年初エントリー「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」へのコメント中で触れてくださった『サラバンド』キム・ギドク監督の新作について触れてみたいと思います。


*
* まずは、にゃんこさん、今回のコメント、誠にありがとうございました!

にゃんこさんがコメント中で触れてくださった二つについては、僕も何らかの形で書いておきたいと思っていましたので、これを良い機会とさせて頂き、『サラバンド』〔◆IMDb公式サイト〕のデジタル・ハイヴィジョン映像について、また、愈々この3月から公開されるキム・ギドク監督〔◆IMDb〕の新作『絶対の愛』(2006)についての覚え書きにゃんこさんへのお返事を兼ねて書かせていただきます。


『サラバンド』(2003/ベルイマン)のデジタル・ハイヴィジョン映像についてのメモ

>猫も「サラバンド」は地元で公開されていないので
>DVDになっちゃうかもしれませんが、チェックさせていただきます(笑)



僕は、本作〔◆当ブログ内メモ(『サラバンド』に於ける写真の覚え書き)〕を昨年10月の終り頃に渋谷の「ユーロスペース」という映画館で鑑賞しました。

そう、これがベルイマン(1918年生まれ)の或いは遺作になるのだろうと言う思いも多分にあって鑑賞しに行ったのですが、実際目の当たりにした本作は、僕なりに大まかに言えば、ベルイマンにとっては初のデジタル・ハイヴィジョン・カメラで撮影されたやや不気味ですらある程にクリアな映像が結果的には功を奏し、例えば、彼の1960年代の諸作にも通じるような鋭い人間観察によって紡がれる登場人物たちの葛藤、苦悩の姿が直裁に観る者に迫って来るようなスリリングな映画時間と為っているものと感じ取れました。


*********

先述したユーロスペースでは、本作のデジタル・ハイヴィジョン・カメラで撮られた映像を活かすために(※つまりは、ベルイマンの意向に沿う形で)デジタル・ハイヴィジョン対応のプロジェクターで映写上映が為されました。ただ、この上映設備を持っていない映画館での上映もあった/ある訳で、僕の或る友人が話すところによれば、この画質を活かせる上映設備がある映画館とそうでない映画館では映像の印象は自ずと異なってしまうはずだとのことです。


そして、これも、先の友人から聞かされた話なのですが、『サラバンド』をデジタル・ハイヴィジョン画質そのままのクオリティでソフト化するには、それは次世代ヴィデオ(ブルーレイ、HD-DVD)によってしか有り得ないらしく、もし、DVDヴィデオ化されたとしたら、それは、画質を落としてスタンダート化されたものとのことです。もっとも、それでも並みのDVDの映像よりは優れたものとはなるらしいのですが…。

ともかく、映像そのものが過渡期に来ていますよね。




キム・ギドク最新作『絶対の愛』、2007年3月より渋谷・ユーロスペースにてロードショー & 2月24日よりキム・ギドク監督作品回顧「スーパー・ギドク・マンダラ」開催!!

>あとは・・・「うつせみ」 早く観なくっちゃ^^;


本作『うつせみ』〔◆当ブログ内鑑賞プチ・メモは、僕がこれまでに鑑賞して来たギドク映画鑑賞作品中最も耽溺した一本と為っていますし、また、鑑賞後しばらくたって愈々さまざまに思いを及ぼす映画と為っています。ともかく、一見の価値がある映画かと素朴に思えています。機会があれば是非とも!!

さて、僕は、昨年ようやくキム・ギドクの映画に接し始めました。ことに、昨年日本で初公開となったギドク映画2本(『うつせみ(2004)』『弓(2005)』)を鑑賞出来たことは、僕に取って、昨年に於ける新作映画鑑賞中の大きな収獲の一つと為っています。ただ、『弓』は封切当初の鑑賞が叶ったものの、『うつせみ』はロードショー公開時には残念ながら見逃してしまいDVDヴィデオでの鑑賞だったことが今だに悔やまれます。


>3月にはキム・ギドク監督の新作も公開されますね。
>うちの地元じゃ、いつ観られるかわかりませんが
>鑑賞できるのが楽しみです。



そう、キム・ギドク監督が2006年に撮った新作映画、愈々、3月の公開ですね!!

この、日本語に直訳すれば「時間」となる原題を持つ映画、日本でのタイトルが『絶対の愛』〔◆IMDb…。この邦題、僕など、最初に目の当たりにした際には少々途惑いを持って受け止めました。

僕は、例えば『うつせみ』という邦題に於いては、日本人の観念性、美意識に摺(す)り寄せた、やや、綺麗過ぎる邦題ではないかとの思いをいだきつつも、韓国語原題を日本語に置き換えると「空き屋」とでも為ることを踏まえて考えれば、まぁ、受け入れてしまえますし、


また、『うつせみ』の鑑賞プチ・メモにも書いたことですが、米国マーケットに於ける“3-iron”という、本作で印象的に登場する兇器をぽんと据えた即物的なタイトルにも、ギドク映画をめぐるに相応しい反語的なタイトルの付け方だよなぁ…等と感心もし納得も出来るのですが、

さて、「時間」に対しての邦題『絶対の愛』、ギドク・ファンの僕らを納得させてくれるものと為っているのか否か…。一つには、こんな点からも^^、ギドク映画のこの新作の鑑賞が待ち遠しく為って来ています。

●『絶対の愛』(2006)


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ともかく、キム・ギドクの新作『絶対の愛』は、2007年3月、渋谷・ユーロスペースにてロードショー公開される訳ですが、これに先立っての「スーパー・ギドク・マンダラ」と冠された、これまでのギドク監督諸作の回顧上映(※長編2作目『ワイルド・アニマル(1996)』から『弓(2005)』までの全11作が上映される)が実施されることも多くのギドク・ファン、映画ファンにとっては貴重なものでしょう。僕も、昨年映画館で観そこなっている『うつせみ』(2004)を始め、また、『魚と寝る女(2000)』〔◆IMDb|※下Ph〕『受取人不明(2001)』〔◆IMDb等々の劇場未鑑賞作品を出来るだけ観ておきたいと思っています。



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◇キム・ギドク レトロスペクティヴ「スーパー・ギドク・マンダラ」

開催期間:2月24日(土)~3月16日(金)
場所:ユーロスペース
※連日レイトショー9:10PM~、他モーニングショーあり
日本未公開作品を含む、長編第2作からの全作品を一挙上映!

尚、詳細は『絶対の愛』公式サイト等で各自ご確認のほどを~!
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補足)

そう、この回顧上映以外にも、幾つかのイヴェントがあるようなので、以下に、そのあれこれを^^僕自身の覚え書きとして置いておきます。


◇キム・ギドク監督が参加する来日記念パーティー

開催日時:2/24(土)7:00PM-9:00PM
会場:Prologue(ユーロスペース1F)

※パーティー参加チケット+3本鑑賞できるセット券を6000円で絶賛発売中!(劇場窓口限定)
※2/24(土)9:10PM~の『ワイルド・アニマル』の舞台挨拶付き上映には使用不可。


◇2/24(土)はキム・ギドク監督の舞台挨拶付き上映!

※チケットぴあにて2/10(土)より整理番号付特別鑑賞券発売


◇「絶対の愛」特別鑑賞券(税込み¥1,400)発売中

※劇場窓口で購入の場合は『絶対の愛』本編生フィルム(オリジナルポストカード付き)がプレゼントされる。(数量限定)


―という訳で、にゃんこさんのお陰でもって、今回ようやく今年2回目のエントリーが果たせ当ブログも両目が開きました。^^

それでは、にゃんこさん、皆さん、今日月曜日が良き一週間の始まりと為りますよう!!


〔■キム・ギドク新作映画『絶対の愛』(07年3月公開)鑑賞前メモ他・完〕

by oh_darling66 | 2007-01-22 06:32 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.29〕今秋公開の新作映画あれこれ鑑賞前メモ―その1(後編)

1.『楽日(2003/ツァイ・ミンリャン)』=※初公開は今年8月、現在追加上映中→こちら
2.『父親たちの星条旗(2006/イーストウッド)』≪→こちら
3.『サラバンド(2003/ベルイマン)』≪→こちら


>>その1(前編)は、こちら~!⇒『プラダを着た悪魔』(2006/デヴィッド・フランケル)、『ブラック・ダリア』(2006/ブライアン・デ・パルマ)他


こんにちは。
ようやく、この金曜日の仕事も片付きつつあり、心は晴れ晴れと云ったところの^^ダーリン/Oh-Wellです。

あぁ、早く帰りたい...(笑)


―さて 、今日(10/27)は或る映画をレイト・ショーで鑑賞予定。
そう、ツァイ・ミンリャン『楽日(2003)』〔◆IMDbです。



タイトルに冠された「楽日(らくび)」とは、千秋楽、つまり、興行、公演の最終日を意味する言葉な訳ですが、今夜のレイト・ショーは本作の追加上映期間のまさに最終日(―尚、11月の追加上映も既に決まっています)


***

―この、マレーシアで生まれ台湾に育ち台湾で映画を撮って来たツァイ・ミンリャンという映画監督に関しては、
僕なども、これまでに、その名や評判はあちこちでよく見聞きして来たものの、その映画はこれまで未体験。
ある友人は、すでに『楽日』(2003)を鑑賞し、過去の映画の何本かをDVD鑑賞したらしいのですが、「観なければ実感できない味わいがあって、ともかく、俺は嵌(はま)っている」等と僕に話してくれもします。

ともかく、ここ東京に於いては、今年、『西瓜(2005)』〔◆IMDb『楽日』(2003)と渋谷で立て続けに過去の作品が初公開され、追加上映もされ、それなりの集客があるようですから、まさにこの2006年は、ツァイ・ミンリャンの日本に於ける本格的ブレイクの年ということになるのかもしれませんね…。

(→◆公式サイト内公開情報


***

まぁ、兎にも角にも、昼休み以降の仕事も、このレイト・ショーを励みに頑張れそうです。^^

そう、この土、日は、『父親たちの星条旗』(2006/イーストウッド)『サラバンド』(2003/ベルイマン)も鑑賞予定です!!



父親たちの星条旗』/Flags of Our Fathers (2006/イーストウッド)
◆10月28日公開。尚、本作と同じ題材を日本軍側の視点で描いたとされる『硫黄島からの手紙』/Letters from Iwo Jima (2007/イーストウッド) の日本公開は、アメリカ公開よりも早い今年12月9日。 ◆『父親たちの星条旗』の鑑賞メモはこちら~

そう…、イーストウッドほど、自信をもって、しかし、それに驕ることなく映画を撮っている…そんなことを僕に感じさせてくれる映画作家も昨今それほど見当たらないように思います。


『父親たちの星条旗』〔◆Movie Walkerに於いては、もう、イーストウッド・ファンの一人たる僕としてまず為すべきことは映画館に足を運ぶこと。そして、いざ、本編が始まる前には、できるだけ頭を白紙の状態に持って行き、無心に映画に向き合えればと思っています。







補足)

◇IMDb

『父親たちの星条旗』/Flags of Our Fathers (2006/イーストウッド)
http://www.imdb.com/title/tt0418689/

『硫黄島からの手紙』/Letters from Iwo Jima (2007/イーストウッド)
http://www.imdb.com/title/tt0498380/

◇『父親たちの星条旗』、『硫黄島からの手紙』両作品の公式サイト(日本語)
http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/

◆当ブログ内の「イーストウッド関連エントリー」は、

こちらにまとめてありま~す!



サラバンド』(2003/イングマール・ベルイマン)
◆10月21日より公開中


ベルイマン(1918年生)の21年ぶりとなる新作長編映画『サラバンド』〔◆Movie Walker
僕も、ネット上などで幾らかそのタイトルや記事等を目にしてはいたものの、その日本公開がいよいよ間近になったことを具体的に知ったのは夏の終わり頃の映画館に於いてのことでした。


ともかく、僕などはしばらくの間(、おそらくは、多くのべルイマン映画ファンの方々とも同様かと思うのですが)、あの『ファニーとアレクサンデル』(1982|※日本での劇場公開は1985年、下Ph)をもってベルイマン最後の映画なのだろうなと思って来ましたので、『サラバンド』のチラシ、ポスターなどを目にした際は改めて目の覚めるような思いと相成った次第です。




そう、私事ながら、これは、妻が物凄く楽しみにしているので(―彼女は、イーストウッドの映画を鑑賞後には何故だかあまり語らない^^;)、鑑賞後のお喋りなどは『父親たちの星条旗』よりも盛り上がるのは間違いなさそうです。^^


補足)

◇IMDb
http://www.imdb.com/title/tt0299478/

◇公式サイト
http://saraband-movie.com/

◆当ブログ内の「ベルイマン関連エントリー」は、こちら(=女性が主人公のロード・ムーヴィー5傑)。―※まぁ、作品について具体的に触れている訳ではありませんので悪しからず^^;


*********

―と云った案配に、

今晩に『楽日』、土日に(※観る順番は未定ですが)『サラバンド』、そして、『父親たちの星条旗』の鑑賞を予定している訳ですが、

この3日の間に目の当たりにせんとしている3作品、
個々それぞれにテーマも映画ぶりも可也異なっていそうで、おそらく、この3本すべてを観終えた際には素朴に幸福な思いに包まれていることでしょう。^^

それぞれ、一旦、あれこれの雑念を追い払い出来るだけ白紙の状態でもって、それぞれの映画に向き合えればと思っています。


―それでは、皆さんも良き週末を~!!


【今秋公開の新作映画あれこれ鑑賞前メモ―その1(後編)・完】

by oh_darling66 | 2006-10-27 13:14 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.28〕映画中に於ける印象深い写真
~『シャイニング(1980/キューブリック)』≪→こちら≫、『ミッドナイトクロス(1981/ブライアン・デ・パルマ)』≪→こちら≫他

※3回完結予定です。


こんばんは、ダーリン/Oh-Wellです。

さて、私、少々あれこれで忙(せわ)しなく、相変わらず、個々の映画についてひとしきり顧みたり、「鑑賞メモ」などを書き纏(まと)めたりする為の一続きの時間が取れないのですが、

例えば、明日(10/20)で渋谷での公開が終了となってしまう『弓(2005/キム・ギドク)』〔◆当ブログ内関連エントリーなどは、或いは明日の昼過ぎにもう一度観る機会を持てそうなので、その2度目を観てから形にするとして、

先週の土、日に観た『ブラック・ダリア』(2006/ブライアン・デ・パルマ)『フラガール』(2006/李相日)あたりなども、そう、まとまった時間が取れ次第書きたいんですがねぇ…、幾つかの目を見張らせてくれたシーン等々の余韻が僕の中に残っている内に…。

ともかく、今回は、僕なりに軽く書き流しておけるものをエントリーしてみま~す。



*** 映画中に於ける印象深い写真・その1


●上Phは、『ベティ・サイズモア』(2000/ニール・ラビュート)


さて、上述した『ブラック・ダリア』を撮ったデ・パルマ、また、『弓』を撮ったギドク、この両者が発表してきた映画の多くには、登場人物たちが写真を撮影する場面や「写真というもの自体」が可也目に付くように思い起こします。

そう、映画の中の「写真」は、イメージを伴う時間のモザイクなどとも言えよう「映画」というものの中に、「写真」と云う時間の止まったイメージたるものがあることそれ自体が素朴に僕の興味を惹く訳なのですが、

まずは、デ・パルマ、ギドクの映画中のものを含む、僕に取っての「映画中に於ける印象深い写真」というものを挙げてみますと、



シャイニング(1980/キューブリック)』〔◆IMDb
※本作のラストに触れています。


映画のエンディング。
ここでは、ホテルのロビー続きにある、ホテル周辺の写真や来客者の写真などが沢山飾られたラウンジが映され、撮影カメラは一つの写真に寄って行く。そこには、極寒の中息絶えた主人公・ジャック(ジャック・ニコルソン)の若々しく見映えの良い姿を中心に、舞踏会に集った大勢の正装した男女の姿が収まっている。


ここにある、ジャックの生気ある表情と姿は、この前に有るシークェンス(―真夜中の迷路のような庭園で、ジャックは斧を持って息子・ダニーを追いかける…)の最後に示される極寒の中で凍りついたジャックの哀れな姿と動かぬ写真の中に在りながらも生気、歓喜を湛えた姿との視覚的コントラストでもって、まずは、僕の心を掻き立ててくれます。

その写真中には、

Overlook Hotel
July 4th Ball
1921

―との説明が添えられている。

(※余談ながら、現在、おそらく、世界中で最も流通している本作のDVDヴィデオは劇場公開時と若干異なる119分のヴァージョンを収録したものかと思うのですが、本作のオリジナル・ヴァージョンは146分にもなるらしい。これ、いつかDVDヴィデオ等でリリースして欲しいなぁ…)

ミッドナイトクロス(1981/ブライアン・デ・パルマ)』〔◆IMDb


映画の効果音録音技術者たる主人公ジャック(ジョン・トラボルタ)は、夜半、峡谷に架かる橋の上で木々が風にそよぐ音や川のせせらぐ音など、映画に使用するさまざまな自然音を集音/採録していた際に、たまたま、或る自動車墜落事故の音を拾ってしまう。その後、主人公は、雑誌に件の自動車事故を捉えた連続写真が掲載発表されているのを知り購入。


その、真っ直ぐ走ってきた車がハンドルを切り損ねて道路から川に落下するまでを納めた連続写真を切り抜きコマ撮り。そして、現像から挙がってきたフィルムを流しながら自分がマイクで拾った音と合わて行き、云わば、ミニ・ムーヴィーをこしらえて行く…。時間の止まったイメージたる写真が、コマ撮りされ、音響と整合させられ行く中で映画中にミニ・ムーヴィーが誕生するさまは、まさに、僕に取ってはスリリングそのもの…。



『悪い男』(2001/キム・ギドク)〔◆IMDb


主人公・ハンギによって歓楽街の売春婦に身を落としたヒロイン・ソナ。彼女は自分に好意を寄せる男(※主人公の弟分)に手助けをしてもらい一旦店から逃げ出すも、程無く主人公に見つけられてしまう。

2人は歓楽街に戻る前に、海辺に立ち寄る。ここで、ヒロインは砂浜の中に2枚のちぎられた写真を見つける。ここに有るのは顔の部分が切り取られた男女が一緒に納まった写真。映画は、この写真が示されてから、詩のようなファンタジー性が加わっていたように思い起こします。




『うつせみ(2004/キム・ギドク)』
→※当ブログ内の「鑑賞メモ」はこちら


主人公が不法侵入する家々の幾つかに飾られたヒロインの写真。ヒロインは、或いは、顔の知れたモデルなのかもしれない。


そして、この88分中にあるものの殆どが、そんなヒロインの写真を何と無しに見知っていた主人公が単調なビラ貼りを繰り返す中で見た白昼夢だったようにも思うのですが…。



*********

―と云った案配に、他にも、幾つか挙げて行きたいところですが、今回はここいら辺りまで。

尚、また、このテーマで思うところを書き足して行く予定です。あと、2回くらいでエントリーとして完結させたく思っています。

それでは次回!^^

(※10月21日、その1・完)



〔当ブログ内の関連エントリー〕

■〔映画鑑賞メモVol.14〕『父親たちの星条旗』(2006/イーストウッド)& more...

1.『サラバンド』(2003/ベルイマン)鑑賞プチ・メモ
2.『父親たちの星条旗』(2006/イーストウッド)鑑賞メモ
3.『百年恋歌』(2005/ホウ・シャオシェン)鑑賞前メモ

by oh_darling66 | 2006-10-19 19:06 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.27〕キム・ギドク映画に関する雑感―その2
『うつせみ(2004)』鑑賞プチ・メモ≪→こちら、および、『サマリア』(2004)、『悪い男』(2001)他ギドク映画雑感 & more...


おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです。

いやはや、ようやく週末の土曜日を迎えられたました。^^
10月も、早、半ば過ぎと為って行きますねぇ…。

私め、今日は午後から『ブラック・ダリア(2006/ブライアン・デ・パルマ)』〔◆IMDbMovie Walker当ブログ内の関連エントリーを鑑賞予定。
デ・パルマの一ファンとして、(大それた期待などはしていませぬが^^)もう、素朴に楽しみにしています。

あと、日曜日には、『フラガール(2006/李相日)』〔◆Movie Walkerを鑑賞出来ればと思っています!

(C) 2006 BLACK DIAMONDS


(C) 2006 BLACK DIAMONDS

僕は、この『フラガール』の予告篇を映画館で何度か観ているのですが、可也勢いの乗った映画なのではないかと思えています。
僕に取っては、映画に於ける蒼井優〔◆jmdbの演技を観ることも初体験となるので、ここいら辺りも密かに^^物凄く楽しみなところです。



*********

さて

僕が今、書きまとめておきたいものの一つが、『弓』(2005)を始めとした、幾つかのキム・ギドク監督〔◆IMDb作品についてのものなのですが、まぁ、ねっちり^^としたものを書く時間もありませんので、まずは以下に、僕がこれまでにギドク監督の4作品を鑑賞した上での雑感を書き残してみます。



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そう、僕がギドク監督作品を映画館で観たのは、この9月から公開されている『弓(2005)』〔◆IMDbが最初、かつ、これまで唯一のもの。


『弓』の前には『サマリア(2004)』〔◆IMDbを、


そして、『弓』の後には『うつせみ(2004)』〔◆IMDb『悪い男(2001)』〔◆IMDbをDVDヴィデオで観賞し、いよいよ、ギドク監督の産み出す、その、特異、かつ、まばゆい諸作品に心奪われている昨今です。

●『うつせみ』(2004)


●『悪い男』(2001)



うつせみ(2004) 』鑑賞プチ・メモ
※以下、本作のラストに触れています。


ここまで鑑賞した4本中ですと、僕は、『うつせみ』〔◆IMDbが最も豊かな映画時間を持ち得ているように思えています。

この、孤独な主人公が単調な仕事の最中にひと時見た白昼夢のような、あるいは、横暴で自己本位な夫によって身も心も傷付けられ、絶望の果てに抜け殻のようになっているのであろうヒロインの心の奥底に弱々しく残っていた脱出願望が、家宅侵入者たる主人公の不可思議な振る舞いを目の当たりにしたことで、不意に主人公と寄り添って行くという夢に転化したかのような『うつせみ』という映画に紡ぎ出される幻想譚にも通じるような映画時間、そこに浸っての俄かには消えぬ余韻、ファンタジックな煌めきを湛えた結末が喚起する心的浄化…、

この88分の映画時間にある妙味を如何に言葉に置き換えることが出来るのかは見当もつきませんが、いずれ改めて、僕なりに本作から受け止めたものを「鑑賞メモ」等の形で纏(まと)めてみたく思っています。

―そう、少々余談めいてしまいますが、本作の韓国語原題を日本語に置き換えると「空き屋」とでも為るらしいのですが、米国マーケットに於ける“3-iron”という即物的なタイトルも中々凄いものだなと思いますねぇ…。

本作のラストに有っては、主人公とヒロインが幽体、あるいは、忍者か仙人のごとく重力と無縁になったかのような或るシーンが示される。そんなラストを持つ映画に、劇中印象的な「兇器」たる物「3番アイアン」を持って来るとは、実にギドク映画をめぐるに相応しい反語的なタイトルの付け方だよなぁ…と感じる次第です。


本作は、今年3月に劇場公開された訳ですが、うーむ、映画館に足を運ばなかったことには可也後悔の念を覚えています。まぁ、最早仕方がありません。いずれ、名画座での上映、特集上映などで、スクリーンでの鑑賞も叶うことでしょう。


*********

ギドク監督がこれまでに撮った映画は13本。(―最新作“Time”〔◆IMDb|下Ph〕は、今年5月のカンヌを始め、既に幾つかの国際映画祭などで上映され、この8月から韓国本国で公開中。尚、ギドク監督は、この映画を最後に「韓国映画界から退く」などとも発言しているようなのですが、僕は、ギドク監督は繊細と強靭を兼ね備えた映画作家だと思いますので、韓国の外でも映画を撮り続けることは可能だとは思います。ともかく、多くの映画ファンが既にご周知であろう『グムエル』の公開をめぐるギドク監督の発言以降の韓国国内での騒動が早期に終息することを素朴に願う次第です)


僕は、その13本の内のほんの4本を鑑賞した限りですが、

例えば 、ギドク監督の映画に少なからず見て取れる、露悪的な人間描写、突発的な暴力描写等々に於いては、ひりひりするような心的な痛さを覚えながらも、同時に、そこにある研ぎ澄まされ切迫した時間感覚ゆえ、心的には嫌悪を覚えながらも僕の視線は釘づけと為ってしまいますし、

また、主人公たちが絶望を経た後に、彼、彼女たちに訪れるもののまばゆさを感得出来た際のカタルシス、昂揚感は、不意に、得がたい恩寵の如しにすら思えても来る…。

さらに一つ書き加えておけば、ギドク監督独自の意匠を凝らす中で描き示される、例えば、『サマリア』(※下Ph)に於ける数多くの彫像、彫刻が配された公園での二人のヒロインのかくれんぼ的なじゃれ合い、また、『悪い男』に於いてヒロインが砂浜で見つける2枚の写真をめぐる扱い等々に僕なりに見て取れる、主人公たちの(、時には無意識な、)自分探しの姿というものにも、僕は心掻き立てられています。



ともかく、僕にとっての、『うつせみ』から得られたカタルシス、『サマリア』の粗さ(/荒さ)と洗練、そして、『弓』に於ける、聖・俗、美・醜が綯い合わさったものの果てにあっけらかんと在る神話的光景…やらを、個々の作品を顧みる中で自分なりに言い表せれば(すっきりするだろうな^^)と思えている次第です。

まぁ、僕など、まずもって、観ていないものが多数ある訳ですし、ここまでのギドク作品を如何なるレヴェルにせよ総括できるまでには至っていませんので、まずは、一作品ずつ、「鑑賞メモ」等を書きまとめて行ければと思っています。




〔当ブログ内の関連エントリー〕

■〔映画雑談Vol.25〕キム・ギドク映画に関する雑感―その1  ~『弓』(2005)、ハン・ヨルム関連プチ・メモ&more...

■〔映画雑談Vol.30〕キム・ギドク新作映画『絶対の愛』(※2007年3月公開)鑑賞前メモ他
1.キム・ギドク最新作『絶対の愛』、2007年3月より渋谷・ユーロスペースにてロードショー & 2月24日よりキム・ギドク監督作品回顧「スーパー・ギドク・マンダラ」開催!!

2.『サラバンド』(2003/ベルイマン)のデジタル・ハイヴィジョン映像についてのメモ

―& 今年最初の映画鑑賞(『ディパーテッド』)が叶いました!


>>『悪い男』、『うつせみ』関連

■〔映画雑談Vol.28〕映画中に於ける印象深い写真
~『シャイニング』(1980/キューブリック)、『ミッドナイトクロス』(1981/ブライアン・デ・パルマ)他

by oh_darling66 | 2006-10-14 10:31 | *映画雑談
■〔映画雑談Vol.26〕『山椒大夫(1954/溝口健二)』ニュープリント版、鑑賞プチ・メモ

こんにちは、ダーリン/Oh-Wellです。

先の「秋分の日」を擁した土、日は、事前の天気予報などを眺めている限りですと、ここ東京では雨勝ちな日が続くのかと思えていたものですが、土曜日も秋晴れというには遠いもののそこそこの天気でしたし、特に、日曜日などは終日気持ちの良い晴天日でしたねぇ。




―さて、
そんな秋晴れに恵まれた先の日曜日(9/24)は昼過ぎから恵比寿に出て、
映画祭「溝口健二の映画」〔◆公式サイト中の2本、『近松物語(1954|ニュープリント)』〔◆IMDbjmdb、そして、『西鶴一代女(1952)』〔◆IMDbjmdbを鑑賞して参りました!!

         

前者が旧大映(※以下、大映とする)作品、後者が新東宝作品と云った側面からだけでも両者の映画ぶりと言うか、そう、ストーリー、テーマと云ったものとは別のところでの個々の作品の持つ画面の肌理、趣と云ったものは自ずと異なっていたように見て取れたのですが(―大まかに一つ言えば、カメラマンや美術はもとより、照明や録音に至るまでの悉くに大映の技術を持てた時の溝口健二の方が、終始、映画に端正な美を迸らせることが叶っているように、僕なりには思えています。)

ただ、『西鶴一代女』という映画は、田中絹代が演じる“お春”というヒロインの悲運の男性遍歴を描き綴った一代記に迸(ほとばし)る、ヒロイン、登場人間たちの生々しい生命感や人間臭さというものが、僕に取っての最たる魅力の一つなのですが、これは、仮に大映の中で製作されていたのであれば、もっと厳しい雰囲気を醸し出すものとなっていたかとも思え、まぁ、この新東宝での製作が功を奏している部分も少なからずありそうに思えています。

●田中絹代(1909―1977|山口県下関市出身)


ともかく、『近松物語』『西鶴一代女』両作品それぞれが圧倒的な映画であることは僕などが言うまでもないでしょう。

―さて今回は、まず、先々週に観た『山椒大夫(1954|ニュープリント)』〔◆IMDbjmdbの所感を書き残しておきます。



『山椒大夫(1954/溝口健二)』ニュープリント版



―以下は、まぁ、のんびりと書いて行きます^^


二人:「そっ、のんびりネ...」((^^;

by oh_darling66 | 2006-09-26 18:07 | *映画雑談