■〔映画雑談Vol.30〕キム・ギドク新作映画『絶対の愛』(※2007年3月公開)鑑賞前メモ他 |
1.キム・ギドク最新作『絶対の愛』、2007年3月より渋谷・ユーロスペースにてロードショー & 2月24日よりキム・ギドク監督作品回顧「スーパー・ギドク・マンダラ」開催!!≪→こちら≫ 2.『サラバンド』(2003/ベルイマン)のデジタル・ハイヴィジョン映像についてのメモ≪→こちら≫ ―& 今年最初の映画鑑賞(『ディパーテッド』)が叶いました!≪こちら≫ おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです。 昨日(1/21)の日曜日、ここ東京は、朝から薄曇の空模様で肌寒い一日でしたし、この未明からは雨も降り始めたようです。愈々(いよいよ)、この1月下旬から2月に架けては油断のならぬ寒さが訪れるのかもしれませんねぇ…。 さて、漸(ようや)くにして^^今年2回目の更新です。 私、一昨日(1/20)は、これまた漸(ようや)くにして、今年初めて映画館に足を運んで参りました。この2007年、僕ら夫婦の最初の映画鑑賞と相成ったのは、この日が封切初日だった『ディパーテッド(2006/マーティン・スコセッシ)』〔◆IMDb◆Movie Walker〕です!! これは、僕など、暴力を扱った際のスコセッシの良い面が出た、つまりは、映画ならではのパワフルさと妙味を兼ね備えた中にスコセッシらしい痛烈さが迸(ほとばし)る映画時間を為し得た、例えば、『グッドフェローズ(1990)』〔◆IMDb〕あたりにも通じるようなスコセッシ映画だとも思え、ともかく、この152分のスコセッシの新作をワクワクとスリリングな思いで堪能出来ました!! 一息に鑑賞所感等を書いてみたくもあったのですが、矢張り、改めて落ち着いて^^僕なりに本作から享受出来たものを顧みた上で何がしかのエントリーを果たせればと今は思い直しています。(→◆3/17、『ディパーテッド』の鑑賞メモをエントリー!) ―と云う訳で、 今回のエントリーでは、先だって、黒猫のうたた寝/にゃんこさんが当方の本年初エントリー「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」へのコメント中で触れてくださった『サラバンド』、キム・ギドク監督の新作について触れてみたいと思います。 ** まずは、にゃんこさん、今回のコメント、誠にありがとうございました! にゃんこさんがコメント中で触れてくださった二つについては、僕も何らかの形で書いておきたいと思っていましたので、これを良い機会とさせて頂き、『サラバンド』〔◆IMDb◆公式サイト〕のデジタル・ハイヴィジョン映像について、また、愈々この3月から公開されるキム・ギドク監督〔◆IMDb〕の新作『絶対の愛』(2006)についての覚え書きをにゃんこさんへのお返事を兼ねて書かせていただきます。 ●●『サラバンド』(2003/ベルイマン)のデジタル・ハイヴィジョン映像についてのメモ >猫も「サラバンド」は地元で公開されていないので >DVDになっちゃうかもしれませんが、チェックさせていただきます(笑) 僕は、本作〔◆当ブログ内メモ(『サラバンド』に於ける写真の覚え書き)〕を昨年10月の終り頃に渋谷の「ユーロスペース」という映画館で鑑賞しました。 そう、これがベルイマン(1918年生まれ)の或いは遺作になるのだろうと言う思いも多分にあって鑑賞しに行ったのですが、実際目の当たりにした本作は、僕なりに大まかに言えば、ベルイマンにとっては初のデジタル・ハイヴィジョン・カメラで撮影されたやや不気味ですらある程にクリアな映像が結果的には功を奏し、例えば、彼の1960年代の諸作にも通じるような鋭い人間観察によって紡がれる登場人物たちの葛藤、苦悩の姿が直裁に観る者に迫って来るようなスリリングな映画時間と為っているものと感じ取れました。 先述したユーロスペースでは、本作のデジタル・ハイヴィジョン・カメラで撮られた映像を活かすために(※つまりは、ベルイマンの意向に沿う形で)デジタル・ハイヴィジョン対応のプロジェクターで映写上映が為されました。ただ、この上映設備を持っていない映画館での上映もあった/ある訳で、僕の或る友人が話すところによれば、この画質を活かせる上映設備がある映画館とそうでない映画館では映像の印象は自ずと異なってしまうはずだとのことです。 そして、これも、先の友人から聞かされた話なのですが、『サラバンド』をデジタル・ハイヴィジョン画質そのままのクオリティでソフト化するには、それは次世代ヴィデオ(ブルーレイ、HD-DVD)によってしか有り得ないらしく、もし、DVDヴィデオ化されたとしたら、それは、画質を落としてスタンダート化されたものとのことです。もっとも、それでも並みのDVDの映像よりは優れたものとはなるらしいのですが…。 ともかく、映像そのものが過渡期に来ていますよね。 ●●キム・ギドク最新作『絶対の愛』、2007年3月より渋谷・ユーロスペースにてロードショー & 2月24日よりキム・ギドク監督作品回顧「スーパー・ギドク・マンダラ」開催!! >あとは・・・「うつせみ」 早く観なくっちゃ^^; 本作『うつせみ』〔◆当ブログ内鑑賞プチ・メモ〕は、僕がこれまでに鑑賞して来たギドク映画鑑賞作品中最も耽溺した一本と為っていますし、また、鑑賞後しばらくたって愈々さまざまに思いを及ぼす映画と為っています。ともかく、一見の価値がある映画かと素朴に思えています。機会があれば是非とも!! さて、僕は、昨年ようやくキム・ギドクの映画に接し始めました。ことに、昨年日本で初公開となったギドク映画2本(『うつせみ(2004)』、『弓(2005)』)を鑑賞出来たことは、僕に取って、昨年に於ける新作映画鑑賞中の大きな収獲の一つと為っています。ただ、『弓』は封切当初の鑑賞が叶ったものの、『うつせみ』はロードショー公開時には残念ながら見逃してしまいDVDヴィデオでの鑑賞だったことが今だに悔やまれます。 >3月にはキム・ギドク監督の新作も公開されますね。 >うちの地元じゃ、いつ観られるかわかりませんが >鑑賞できるのが楽しみです。 そう、キム・ギドク監督が2006年に撮った新作映画、愈々、3月の公開ですね!! この、日本語に直訳すれば「時間」となる原題を持つ映画、日本でのタイトルが『絶対の愛』〔◆IMDb〕…。この邦題、僕など、最初に目の当たりにした際には少々途惑いを持って受け止めました。 僕は、例えば『うつせみ』という邦題に於いては、日本人の観念性、美意識に摺(す)り寄せた、やや、綺麗過ぎる邦題ではないかとの思いをいだきつつも、韓国語原題を日本語に置き換えると「空き屋」とでも為ることを踏まえて考えれば、まぁ、受け入れてしまえますし、 また、『うつせみ』の鑑賞プチ・メモにも書いたことですが、米国マーケットに於ける“3-iron”という、本作で印象的に登場する兇器をぽんと据えた即物的なタイトルにも、ギドク映画をめぐるに相応しい反語的なタイトルの付け方だよなぁ…等と感心もし納得も出来るのですが、 さて、「時間」に対しての邦題『絶対の愛』、ギドク・ファンの僕らを納得させてくれるものと為っているのか否か…。一つには、こんな点からも^^、ギドク映画のこの新作の鑑賞が待ち遠しく為って来ています。 ともかく、キム・ギドクの新作『絶対の愛』は、2007年3月、渋谷・ユーロスペースにてロードショー公開される訳ですが、これに先立っての「スーパー・ギドク・マンダラ」と冠された、これまでのギドク監督諸作の回顧上映(※長編2作目『ワイルド・アニマル(1996)』から『弓(2005)』までの全11作が上映される)が実施されることも多くのギドク・ファン、映画ファンにとっては貴重なものでしょう。僕も、昨年映画館で観そこなっている『うつせみ』(2004)を始め、また、『魚と寝る女(2000)』〔◆IMDb|※下Ph〕、『受取人不明(2001)』〔◆IMDb〕等々の劇場未鑑賞作品を出来るだけ観ておきたいと思っています。 -------------------------------------------------------------------------------------- ◇キム・ギドク レトロスペクティヴ「スーパー・ギドク・マンダラ」 開催期間:2月24日(土)~3月16日(金)-------------------------------------------------------------------------------------- 補足) そう、この回顧上映以外にも、幾つかのイヴェントがあるようなので、以下に、そのあれこれを^^僕自身の覚え書きとして置いておきます。 ◇キム・ギドク監督が参加する来日記念パーティー 開催日時:2/24(土)7:00PM-9:00PM 会場:Prologue(ユーロスペース1F) ※パーティー参加チケット+3本鑑賞できるセット券を6000円で絶賛発売中!(劇場窓口限定) ※2/24(土)9:10PM~の『ワイルド・アニマル』の舞台挨拶付き上映には使用不可。 ◇2/24(土)はキム・ギドク監督の舞台挨拶付き上映! ※チケットぴあにて2/10(土)より整理番号付特別鑑賞券発売 ◇「絶対の愛」特別鑑賞券(税込み¥1,400)発売中 ※劇場窓口で購入の場合は『絶対の愛』本編生フィルム(オリジナルポストカード付き)がプレゼントされる。(数量限定) ―という訳で、にゃんこさんのお陰でもって、今回ようやく今年2回目のエントリーが果たせ当ブログも両目が開きました。^^ それでは、にゃんこさん、皆さん、今日月曜日が良き一週間の始まりと為りますよう!! |
by oh_darling66
| 2007-01-22 06:32
| *映画雑談
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