◆遅まきながら、2007年最初の御挨拶です! |
~「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」 ≪→直接飛ぶ!≫ こんにちは/こんばんは、ダーリン/Oh-Wellです。 いやはや…、正月休み(冬休み)が明けて、この年明け最初の週は5日だけ「仕事始め」で出社、翌日からは「成人の日(1月8日)」を含む3連休…。5日の出社がぽつんと有った所為で家の中が今だに落ち着きません((^^; ともかく、この時節、まずは、夫婦双方の実家兄弟関係、職場での挨拶が先にありきと為ってしまい、ウェブを含む遊びやら、友人関係の新年会などはその後になってしまうもの。まぁ、まずは、家族あってのお正月…といったところなのでしょう(^^) ―さて、兎にも角にも、私め、年明けの諸行事でバタバタしてしまい中々ウェブ復帰できずにおりましたが、ここいら辺りでこの2007年最初のご挨拶をさせて頂きます。 遅まきながら、 新年あけましておめでとうございます。 私め、当ブログに於きましては、今年も気負わず^^マイペースで映画、Rock等々でのエントリーを積み重ねて行きたく思っております。まずは、皆さんと楽しく行き来が叶えばと思っており、今年も当方道楽ブログ「太陽がくれた季節」へのご愛顧のほど何卒宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m そう、私、ウェブ上で日頃お世話になっている方々にまだまだ新年のご挨拶を果たせず仕舞いでおりますので、今週一杯ほどは「あけましておめでとうございます」のご挨拶をさせて頂くことになるかと思いますが悪しからずご了解頂きたく何卒宜しくお願い申し上げる次第です。(^^; さて、先週4日、或いは、5日は多くの職場で仕事始めだった訳ですが、そう、仕事も始まった訳ですから、当方「道楽ブログ」も始動させぬ訳にはまいりません。^^ ●●「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」 そう、この2007年の「太陽がくれた季節」は、「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」で幕開きとさせて頂きましょう。 さて、昨年劇場公開された新作映画中、僕が鑑賞したものは43本(映画館鑑賞39本、DVDヴィデオ鑑賞4本)ほど。思うように新作映画の鑑賞が叶わなかったものの、少々忙しない一年でしたから、まぁ、上々かと思えています。二度鑑賞した映画も多く、また、大きく外した(がっかりさせられた)映画は一本もありませんでした。そう、新作映画以外にも「溝口健二の映画」〔◆公式サイト〕と冠された映画祭で『山椒大夫』、『雨月物語』、『近松物語』のニュープリント版をスクリーン鑑賞出来たこともあわせ、僕に取って、去る2006年は一昨年にも増して素晴らしい映画と数多く出会えた一年だったと思える次第です! また、昨年秋口あたりには、そこまでシリアス・タッチの映画を数多く見続けて来たことでもって、愈々、普通に良く出来た娯楽作品(ラブ・ロマンスやコメディ、また、ホーム・ドラマ等々)を観たいという渇望感が沸き起こって来ていたのですが、そう云った渇きを癒してくれたのが、直近ですと、昨年末(12/29)に観た『ヘンダーソン夫人の贈り物』(2005/スティーヴン・フリアーズ)、イヴに観た『リトル・ミス・サンシャイン(2006/ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス)』〔◆IMDb|※下Ph〕、 さらに、それ以前ですと『プラダを着た悪魔』(2006/デヴィッド・フランケル)、『2番目のキス(2005/ボビー・ファレリー 、ピーター・ファレリー)』〔◆当ブログ内鑑賞メモ〕、『夢駆ける馬ドリーマー(2005/ジョン・ゲイティンズ)』〔◆IMDb|※下Ph〕と云ったあたり。今年2007年はこういった良質の娯楽映画、充実した小品が少しでも増えて欲しいものと僕なりに大いに期待しています。 そう、『ニューヨーク・ドール』(2005/グレッグ・B・ホワイトリー)、『ステップ!ステップ!ステップ!』(2005/マリリン・アグレロ)の二つのドキュメンタリー作品を鑑賞出来たことも2006年の収獲でした。両作品共々、非虚構の中に対象を追い続けて行くことの過程そのものがスリリングであると言えようドキュメンタリーならではの美点を改めて実感させてくれるものでした。この両作品は、グレッグ・B・ホワイトリー、マリリン・アグレロそれぞれの劇場映画処女監督作品でもあります。 僕が昨年鑑賞した「印象深い処女作」を付け加えれば、ミランダ・ジュライの『君とボクの虹色の世界(2005)』〔◆IMDb|※上Ph〕などもその一つ。映画の舞台と為るスモールタウン、そして、そこにある日常性がデジタル・ハイヴィジョン・カメラによって撮られた映像によって紡がれて行く映画ながら、デジタル・ハイヴィジョン映像に有り勝ちなツンとした肌理を纏(まと)っているばかりでは無く、ほのかな温かみを感じさせる画面を作れていることが一つの美点かと僕なりには思えています。 今回の「ベスト20」ですが、大方は僕自身の映画に於ける趣味性の反映かとも思えていますが、より上位に来る作品は、僕なりに、より、映画として享受出来たものと為っているはず…。 個々の作品はこれまでに一度か二度観たに過ぎぬわけですから、43本の中ですらきちんと優劣の案配をつけることは中々困難ながら(―例えば、『ミュンヘン』と『父親たちの星条旗』の2本を取ってみても、僕の中での好み、重みを総合した上での価値はほぼ同等なものかと感じてもおり、両作品に於いて優劣をつけることは僕に取って最も難しいところでした。ただ、こう云った機会に順位をつけてみることは意外とスリリング^^なものでもありました。ともかく、両作品ともに「史実」を扱って、それを映画ならではの表現でもって描写することで、観客個々に史実を垣間見させ思いを及ぼさせることを果たし得ているかと思え、そのことだけを取ってみても、まずは、観られるべき映画かと思う次第です)、矢張り、こう云った選出をし、映画好きな方々のそれと比べさせて頂くことは映画ファンとしてとても楽しいものだと実感しています。これら20本は今後も僕を鑑賞へと誘うことでしょう。 >>それでは、まず、20位から11位を... 20位・・・『ヘンダーソン夫人の贈り物』(2005/スティーヴン・フリアーズ) ◆IMDb 19位・・・『プラダを着た悪魔』(2006/デヴィッド・フランケル) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞前メモ 18位・・・『ニューヨーク・ドール』(2005/グレッグ・B・ホワイトリー) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞メモ未満 17位・・・『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』(2005/トミー・リー・ジョーンズ) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞プチ・メモ 16位・・・『LOFT ロフト』(2005/黒沢清) ◆allcinema ONLINE◆当ブログ内鑑賞メモ ―さて、只今1月14日(日)の0時過ぎ。昨日昼前までに漸くあれこれがひと段落しました。それでは、15位から続けさせて頂きましょう!^^ 15位・・・『ステップ!ステップ!ステップ!』(2005/マリリン・アグレロ) ◆IMDb◆公式サイト(英語) 14位・・・『楽日』(2003/ツァイ・ミンリャン) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞前メモ 13位・・・『弓』(2005/キム・ギドク) ◆IMDb 12位・・・『ハッスル&フロウ』(2005/クレイグ・ブリュワー) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞メモ未満 11位・・・『ブロークン・フラワーズ』(2005/ジム・ジャームッシュ) ◆IMDb >>そして、「2006年度新作公開映画ベスト10」です!! 10位・・・『007/カジノ・ロワイヤル』(2006/マーティン・キャンベル) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞メモ未満 09位・・・『百年恋歌』(2005/ホウ・シャオシェン) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞前メモ 08位・・・『サラバンド』(2003/ベルイマン) ◆IMDb◆当ブログ内メモ>1(『サラバンド』に於ける写真の覚え書き)>2(『サラバンド』のデジタル・ハイヴィジョン映像についてのメモ) 07位・・・『クラッシュ』(2004/ポール・ハギス) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞プチ・メモ 06位・・・『父親たちの星条旗』(2006/イーストウッド) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞メモ>>イーストウッドが2006年に発表した「硫黄島二部作」。その双方を体験することでの重み、感慨深さに敵(かな)う映画体験は稀有なものかもしれません。 『父親たちの星条旗』、『硫黄島からの手紙』双方共に、慎ましさを持ちながらも揺るぎの無いイーストウッドの視点でもって硫黄島の戦い、戦いの傷跡が見据えられ描写され、この戦いに従軍した無名兵士たち、延いては、激戦の舞台となった硫黄島への鎮魂によって幕を閉じられる映画だったと思えています。 05位・・・『ミュンヘン』(2005/スティーヴン・スピルバーグ) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞メモ>>この、不穏さに支配されたパワフルな画面によって紡がれる164分の映画時間は、ここで扱われた「ミュンヘン・オリンピック事件」、「神の怒り作戦」を通して、ユダヤ人とパレスチナ人の幾世紀にも及ぶ対立、憎悪、流血の歴史の一端を観客に垣間見させ思いを及ぼさせるものと僕は思えます。スピルバーグの本作を作らずには居れなかった真っ直ぐな熱意、そして、彼自身の資質たる、映像で語り切る才気、情熱が実を結んだ映画として、僕は重みを持って受け止めています。 04位・・・『うつせみ』(2004/キム・ギドク) **DVDヴィデオで鑑賞 ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞プチ・メモ>>本作は、僕に取って、白昼夢のようにも、夢か現かの如しものにも受け止められた訳ですが、一方で、本作にあるものはギドクその人の葛藤や傷ゆえの有り得ない理想でもあるのでしょう。僕などは鑑賞の際は驚きをもって目を見張り、あのエンディングに耽溺しつつカタルシスを与えられてしまうばかりなのですが、鑑賞後に徐々に、この映画にあったものを通して、家庭、暴力、愛、孤独、言葉、身体といったものへの多くの問いが自分の内に生まれて来ています。 03位・・・『プルートで朝食を』(2005/ニール・ジョーダン) ◆IMDb>>産みの母親に生後すぐ捨てられ、女性の心を持って成長した主人公パトリック/“キトゥン”の少年時代、成人後の母親探しの姿が、英国と北アイルランドの間に互いにテロ攻撃が繰り返され、また、北アイルランドの内部対立が繰り返された1970年代を背景に描かれる本作。アイルランドの小さな町を縄張りとする2匹のコマドリの視点によって始まり幕を閉じる御伽噺のような可愛らしさの中に、主人公が母親探しをする過程で父親/Fatherを見つけ自立に至る顛末に見て取れる寓話の如し煌めきにじわり耽溺して行けました。キリアン・マーフィー扮する主人公の青い瞳、身ごなし、存在感のフォトジェニックさを求心力にした、オープニングからエンディング・クレジットに至るまでの映像、音楽のカラフルさでも大いに楽しませてもらえました。(―余りにCG、CGした映像を要所要所に呆気羅漢と使っているあたりも強く僕の印象に残りました。ここにある云わば虚構性の強調は、おそらくは、映画が背景に持つ民族紛争が醸し出す生々しさとのコントラストとしてあるかと僕なりに思えました。) 02位・・・『イカとクジラ』(2005/ノア・バームバック) ◆IMDb◆当ブログ内鑑賞メモ>>1986年のパークスロープ(NY、ブルックリン)を舞台に置いた本作は、バームバック監督の自伝的な要素を織り交ぜた脚本による、家族4人の分裂に伴う悲劇が喜劇的に紡がれて行く訳ですが、映画は一人の映画監督のハイスクール時代の自伝に収まって行くばかりの矮小さには収まって居らず、今に生きる者の心をも衝く寓話性とスタイルを持ち得たものに昇華されていたように思い起こします。 01位・・・『硫黄島からの手紙』(2006/イーストウッド) ◆IMDb>>僕はこれまでに本作を二度映画館で鑑賞し、初鑑賞の際、二度目のいずれに於いても、一本の映画としての力強さに圧倒されてしまうばかりでした。この141分から僕が受け止めたさまざまな意味合いでの重み、痛み、遣る瀬無さ、痛恨…、そう云った、自分の中に在るさまざまな思いを今だに一括りには言い表わせずに居ます。 ―という訳で、「2006年度新作公開映画ベスト20~ダーリン/Oh-Well篇」は以上の如し按配になります。 昨年公開された新作映画で見逃したことを悔やんでいる映画を今思いつくままに挙げておくと、『アメリカ,家族のいる風景』(2005/ヴィム・ヴェンダース)、『ニュー・ワールド』(2005/テレンス・マリック)、『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』(2004/ジェームズ・L・ブルックス)、『西瓜』(2005/ツァイ・ミンリャン)、『レイヤー・ケーキ』(2004/マシュー・ヴォーン)等等々を含め十数本は僕の中にあります。まぁ、最早仕方がありません。幾つかはDVDヴィデオ等で、また、ほんの幾つかは何時の日かスクリーンで鑑賞する機会を持てるかもしれません。 そう、2006年は昨年にも増して素晴らしい映画と数多く出会えた一年だったと思います! また、この2007年も素敵な映画との出会いが一つずつ叶い、それらの映画から受け止めた感銘やらあれこれを皆さんとお喋り出来ればと思っております。 |
by oh_darling66
| 2007-01-08 19:17
| ≪ごあいさつ≫
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